Current Research in Egyptology 26 Tokyoへの協力

CRE26 Tokyo参加者との集合写真
口頭発表3会場とポスター発表

 Current Research in Egyptology(エジプト学先端研究国際会議、以下CRE)は、エジプト学および関連分野の大学院生・若手研究者の研究発表と学術交流を目的として設立された国際学会です。第26回大会(CRE26 Tokyo)は、令和8(2026)年7月11日から14日までの4日間、東京文化財研究所を会場として開催されました。本大会は日本の若手研究者らによって組織されたCRE日本委員会(CRE Japan Committee)が主催し、当研究所は協力機関の一つとして参画しました。
 会期中には、口頭・ポスターを合わせて90件の研究発表があり、発表者・参加者を含む178名が参加しました。「エジプト学」は学際的な研究分野であり、考古学や歴史学に加え、人類学、宗教学、言語学、博物館学、保存修復、保存科学、アーカイブ研究、デジタル・ヒューマニティーズなど、多様な専門性や視点に基づく研究発表と議論が展開されました。
 また、日本国内に所蔵される古代エジプト資料への理解を深めるため、東京国立博物館、古代オリエント博物館、東海大学文明研究所、京都大学博物館が所蔵する古代エジプト・コレクションを紹介する基調講演が連日開催されました。そのうち2館については、参加者とともに資料を見学するプログラムも設けられました。
 当研究所からは、昭和5(1930)年に研究所の創設メンバーの一人である和田新によって撮影された、エジプトの遺跡や博物館展示品などを収めた写真資料を対象としたポスター発表を行いました。写真の撮影場所や被写体の特定を試みるとともに、撮影後から今日までの約100年間での史跡整備や博物館展示の変化、さらには当時の日本の美術史家が古代エジプトの文物に寄せた関心や評価について考察し、歴史資料としての写真アーカイブの活用の可能性について報告しました。
 CRE26 Tokyoは、これまでに日本で開催されたエジプト学の国際学会のなかで最大規模となり、同学会での日本人研究者の発表数および参加者数においても過去最多となりました。協力機関の一つとして、このような規模の国際学術交流に寄与できたことを大変喜ばしく思います。

(202607 / 山田綾乃)