韓国における航空機保存の取り組みの視察
東京文化財研究所保存科学研究センターでは、文化財としての航空機の保存に関する調査を行っています。その一環として、令和8(2026)年6月に、韓国における航空機保存の取り組みに関する視察、意見交換を行いました。
韓国では、国産航空機第1号「復活」をはじめとする複数の航空機の国家文化遺産への登録や、令和2(2020)年の国立航空博物館の設立など、航空機の保存・活用が進められています。また、戦争記念館では朝鮮戦争期を中心とした航空機の実機や復元機が多数保存、展示されています。
この度の渡韓では、戦争記念館のカン・ヒュンサム氏にアテンドいただき、国立航空博物館、戦争記念館、ポラメ安全体験館等を訪問しました。国立航空博物館では屋内での展示環境や機体のメンテナンス、令和8(2026)年から新たに屋外展示に加わった元大統領専用機の今後の保存に向けた見通しについて、戦争記念館では屋内外で展示される多数の機体のこれまでの保存処理の取り組みに加え、現在進行中の機体塗装更新作業について、ポラメ安全体験館では国家登録文化遺産となっているヘリコプター「カササギ2号」の保存処理等について、具体的な取り組み内容や課題等を共有いただきました。
各機体の保存状況や来歴は様々ですが、日本における航空機の保存、展示等を考えるにあたって、多くの示唆を得ることができました。
今後は韓国の研究者らを日本へお呼びし、日本における航空機保存の取り組みを紹介するとともに、両国におけるより良い取り組みに向けた意見交換を継続する予定です。
*国家登録文化遺産になっている韓国の主な航空機については、以下にリストを掲載しています(韓国語)。
https://researchmap.jp/tsuyoshi_chiba/presentations/47770144
