東京都台東区立上野中学校学芸発表会における研究所のパネル展示

東京都台東区立上野中学校でのパネル展示

 10月31日、東京都台東区立上野中学校の学芸発表会において、東京文化財研究所はパネル展示を行いました。その内容は「[キトラ古墳壁画]-壁画の取り外しと修復作業について-」と「洛中洛外図屏風(カナダ・ロイヤルオンタリオ美術館蔵)の修理 –平成18年度在外日本古美術品保存修復事業-」の二つです。
 これらの展示はいずれも以前、研究所のエントランスで展示されていたパネルを二次活用したものです。ただしキトラ古墳壁画の取り出しと修復作業に関する展示では、ダイヤモンドワイヤーソー、へら、作業着など、作業に使用する道具も出品するとともに、壁画の取り外しに関する記録映像も上映しました。
 研究所のエントランスで展示されたパネルが、従来、研究所の外で展示されたことはありませんでした。たった1日の展示ではありましたが、上野中学校生徒、教職員、そして保護者など約400名の方々にパネル展示をご覧いただくことできました。
 キトラ古墳壁画は近年、マスメディアによく取り上げられており、また洛中洛外図も社会科の教科書に図版としてよく掲載されています。上野中学校のみなさんにとっても、よく知られた文化財であったはずです。こうした文化財を守り、未来に伝えようとしている研究機関が上野中学校のすぐ近くにあることを知っていただくよい機会になったと思います。 

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