在外日本古美術品保存修復協力事業に関する工芸関係の調査
アシュモリアン博物館にて調査風景
2007年9月24日から29日にかけて、イギリス(2館、ヴィクトリア&アルバート博物館及びアシュモリアン博物館)及びドイツ(1館、ケルン東洋美術館)において、7月に実施した調査の結果、来年度の修復候補としてノミネートされた作品を中心に日本古美術品の調査を実施しました。ヴィクトリア&アルバート博物館では1作品、アシュモリアン博物館では3作品が来年度の修復候補としてノミネートされており、現状の詳細な調査及び日本へ移送する際に問題となりそうな事項につき博物館側と協議をしました。現状でも塗膜や螺鈿の剥離が顕著で移送の時点でさらに状態が悪化する可能性のあるものなどについて、移送する際に十分な注意を払って梱包していただくようにお願いしました。ケルンでは現地で修復する作品を受取り、派遣した技術者の方々に引き継ぎました。今年度はケルンではケルン東洋美術館所蔵の洋櫃とウイーンからの月琴を修復する予定です。