タジキスタン、アジナ・テパ仏教寺院保存事業

タジキスタンでのユネスコ国際執行委員会の様子

 ユネスコ文化遺産保存日本信託基金による「タジキスタンの仏教遺跡保護プロジェクト」の第3回国際執行委員会が、8月23日から30日までタジキスタンの首都ドシャンベで開催されました。本プロジェクトは、練り土やレンガで構築された土構造物であるアジナ・テパ遺跡の保護を目的としています。文化遺産国際協力センターは、2005年より事業に参加し、遺跡範囲の確認や清掃作業などの考古学調査を実施してきました。
 今回の数回にわたる会議と28日に開かれた国際執行委員会では、2007年春までに実施された活動と遺跡の現状にもとづき、今後の事業方針が討議されました。土壁の保存処置をめぐっていくつかの改善点が指摘され、また、ストゥーパ保護のための覆い屋の建設計画は見直され、代案として練り土で覆う方法が検討されました。そして、タジキスタン側から、これまでの日本人専門家による活動を評価し、引き続き事業への協力が要請されました。これを受けて文化遺産国際協力センターは、保護活動に必要となる考古学的清掃などで協力していく予定です。

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