奈良国立博物館における光学的調査

 企画情報部では研究プロジェクト「高精細デジタル画像の応用に関する調査研究」の一環として、奈良国立博物館との共同研究の協約(仏教美術等の光学的調査および高精細デジタルコンテンツ作成に関する協定書)を結んでいます。今年度は11月4日(火)から7日(金)までの日程で、奈良国立博物館において春日大社所蔵の春日権現験記絵巻用と伝わる披見台と法隆寺金堂所在の釈迦三尊像ならびに薬師如来像の台座について、蛍光X線による非破壊分析ならびに、高精細フルカラー撮影、可視光励起による高精細蛍光撮影および反射近赤外線撮影等を行いました。この調査は、上述の光学的調査によって、使用材料、制作過程等について検討するとともに、高精細デジタルコンテンツを作成することを目的としています。今回の調査ではいずれの作例においても経年変化によって肉眼では確認しにくい様々な情報を得ることができました。その知見については、奈良国立博物館学芸部と協議しながら報告を行ってゆきたいと考えています。

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