海上自衛隊鹿屋航空基地での現地調査について

二式大艇
機内の状況

 保存修復科学センターでは、海上自衛隊鹿屋航空基地において航空機等、屋外保存されている鉄製文化財の保存環境及び劣化の状況を調査しています。屋外保存されている鉄製文化財(航空機、鉄道車両、櫓、船舶)は、通常、その大きさゆえに雨露をしのげる屋根もかけることが出来ない為、保存環境としては非常に劣悪な状態となっています。また、屋外展示されている航空機(二式大艇)の機内に関しても、温湿度の計測を継続して実施しております。機内の保存環境は閉所であるがゆえに、屋外よりもさらに過酷な状況になっており、機体内部の鉄以外の材料(電線の樹脂製被覆等)が溶け出して機内を汚損するなど非常に憂慮すべき状態となっています。今後も注意深く状況を把握し、必要と思われる措置をとっていただくよう、働きかけていく所存です。

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