ユネスコ文化遺産保存日本信託基金による「中央アジア諸国の文化遺産のドキュメンテーション」プロジェクト~トルクメニスタン~

歴史研究所 遺物・アーカイブ保管室
アナウ遺跡、モスク跡(15世紀)
メルブ遺跡出土仏像(5世紀、国立博物館展示)

 文化遺産国際協力センターでは、ドキュメンテーション・プロジェクト(1月活動報告参照)の実施に先立って、1月の中央アジア諸国(カザフスタン、ウズベキスタン、キルギスタン、タジキスタン)での関係者協議に続き、同じくユネスコの要請による準備ミッションを2 月14 日~18 日にかけてトルクメニスタンへ派遣しました。その主な目的は、本プロジェクトでの同国における活動内容の検討、トルクメニスタン側の研究体制やアーカイブ保管状況の確認などでした。
 同国側の関係者と今後の事業の方向性や具体的な実施内容について協議を行ったほか、「シルクロード」世界遺産登録の候補遺跡の1 つであるアナウや、古代トルクメニスタンの至宝を数多く所蔵する国立博物館なども訪問しました。トルクメニスタンにはゾロアスター教の遺跡や現在確認されている中では最も西方に位置する仏教遺跡などがあり、多種多様な文化の足跡を辿ることができます。この地は、まさにシルクロードを代表するような文化遺産の宝庫といえます。
 今後も、トルクメニスタンを含む中央アジアの文化遺産に関する研究や人材育成・技術移転などに積極的に取り組んでいく予定です。

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