トルコ共和国における壁画保存管理体制に関する意見交換会および現地調査

意見交換会の様子
教会壁画の視察調査

 文化遺産国際協力センターでは10月29日から11月14日にかけて、トルコ共和国における壁画の保存管理体制に関する意見交換会と視察調査を行いました。意見交換会は、トルコ国内の壁画保存に係わる行政担当者、保存修復専門家、教育関係者、大学生を対象に、アンカラの文化観光省およびガーズィ大学芸術学部、カッパドキアのアルゴスホテルの3つの会場で実施しました。本センターが計画中のカッパドキア岩窟教会群壁画の保存管理に関する研修事業についてのプレゼンテーションを通じ、参加者の皆さんのニーズを直接伺うことで、今後の事業構築のために役立つ貴重な情報を得ることができました。
 また、視察調査としては、ネヴシェヒル保存修復センターおよびガーズィ大学芸術学部保存修復学科のご協力の下、カッパドキアのギョレメ地区周辺に点在する岩窟教会のほか、ウフララ渓谷の岩窟教会、チャタルホユック、アンタルヤ考古学博物館、デムレの聖ニコラス教会、エフェソス遺跡等をまわり、トルコ共和国における様々な壁画に対する維持管理の現状について理解を深めることができました。今後も同様の調査を継続的に実施し、改善点や新たな課題を見出しながら、今後の事業につなげていく予定です。

to page top