「第16回無形民俗文化財研究協議会」の開催

総合討議の様子

 令和3(2021)年12月17日に、第16回無形民俗文化財研究協議会「映像記録の力―危機を乗り越えるために―」を、感染拡大防止のため最小限の関係者のみで開催いたしました。
 現在も新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が続いており、無形民俗文化財の関係者は従来通りの活動が出来ない状況にあります。2年続けて祭りが開催出来ないとなると、技術の継承やモチベーション維持の点などで問題が生じ、多くの文化財に継承の危機が迫っていると思われます。
 こうした危機を乗り越えるための試みのひとつとしては、映像の活用が挙げられます。集うことが制限されるコロナ禍では、対面せずに人とつながることが出来る映像技術が普及しました。また、伝承における映像記録の有用性が再認識され、さまざまな記録映像が作成されたり、撮りためられていた映像の活用がなされるようになりました。
 そこで今年度の協議会は、そうした映像記録の諸問題を考える場とし、東京文化財研究所から2名、行政・研究者の立場から5名が、自治体、民間、学術機関での映像・メディアによる保存・活用の取り組みについて発表を行いました。その後、2名のコメンテータとともに総合討議が行われ、活発な議論が交わされました。
 この協議会の模様は、動画視聴ページ(https://tobunken.spinner2.tokyo/frontend/login.html)にて、令和4(2022)年1月14日~2月14日まで、動画配信をしています。また、協議会のすべての内容は令和4(2022)年3月に報告書として刊行し、後日、無形文化遺産部のホームページでも公開する予定です。

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