博物館・美術館等保存担当学芸員研修の実施

 令和元(2019)年7月8~19日の日程で標記研修を開催しました。今年も2倍を超える応募の中、31名の学芸員等のみなさまに受講いただきました。
 今年は、文化財活用センターとの共催で実施する初めての研修となり、第一週を文化財活用センター(略称:ぶんかつ)が担当し、第二週を当所が担当して、講義プログラムを一新しました。第一週は保存環境の基礎を座学と実習で学ぶ形式で、ぶんかつからSNSを通じて情報が発信されるなど、共催での研修実施でこれまで不足していた情報発信力に気づかされました。
 第二週は保存科学研究センターの各研究室が半日単位で受け持ち、以下のテーマで主に座学をおこないました:文化財の科学調査(分析科学研究室)、生物被害対策(生物科学研究室)、屋外文化財の保存(修復計画研究室)、温熱環境制御(保存環境研究室)、修復材料の種類と特性/紙資料・日本画の保存修復(修復材料研究室)。修復に対する理念や基礎知識を応用して課題へ取り組む方法、当所の最新技術や成果を現場に活かしていただくためのワークショップなど、幅広い内容に取り組み、参加者の方々からは有益であったとの評価をいただきました。
 令和2(2020)年度はオリンピック・パラリンピック対策で、7月開催は難しいと考えております。参加者の皆様にご不便のないように、日程決まり次第すみやかにお伝えしていく所存です。

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