「第57回オープンレクチャー かたちを見る、かたちを読む」開催

講演風景(春木晶子)
講演風景(岡村幸宣)

 文化財情報資料部では、毎年秋に、広く一般から聴衆を募り、研究者の研究成果を講演する「オープンレクチャー」を開催しています。令和2(2020)年から令和4(2022)年の間は、新型コロナウイルス感染防止の観点から聴講者を減らして規模を縮小し、内部講師のみによる1日間の開催としてきましたが、今年は4年ぶりにコロナ以前の状態に戻り、外部講師を招いて2日間の開催となりました。
 1日目の令和5(2023)年10月20日は、「西洞院時慶の庭 ―長谷川派の藤花図屏風をめぐって―」(文化財情報資料部 日本東洋美術史研究室長・小野真由美)と「アイヌの肖像画「夷酋列像」にこめられた 国家守護の願い」(江戸東京博物館 学芸員・春木晶子氏)の講演がおこなわれ、江戸時代の絵画に関する最新の知見や解釈が披露されました。一方、2日目の10月21日には、「「画廊資料」をいかに残し、活用するか」(文化財情報資料部 文化財アーカイブズ研究室長・橘川英規)と「「原爆の図」の歴史をつなぐ」(原爆の図丸木美術館 学芸員・専務理事・岡村幸宣氏)の講演がおこなわれ、近・現代の資料や作品を伝えていくあり方が具体的に示されました。
 両日合わせて一般から139名の参加者があり、聴衆へのアンケートの結果、回答者の86パーセントの方々から「大変満足した」、「おおむね満足だった」との回答を得ることができました。

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