東京文化財研究所七十五年史編纂のための聞き取り調査

 当研究所では『東京文化財研究所七十五年史 資料編』に続き、平成21年に沿革・調査研究の歴史を跡づける本編を刊行することを目指して編纂を進めています。本書には旧職員の略歴を掲載する予定で、その履歴や関連資料についての調査を行っています。3月には1930年代なかばから1942年まで美術研究所職員として東洋美術文献目録編纂にたずさわった豊岡益人氏のご遺族をお訪ねし、聞き取り調査を行いました。当研究所在職以外の履歴やご業績、同僚であられた旧職員についての情報が得られ、戦前の研究所の新たな一面が明らかになりました。文化財の調査研究に尽力した人々については、十分な調査がなされていないのが現状です。当研究所の七十五年史本編が文化財研究史の一端に寄与するものになるよう、今後とも努めていきたいと思います。

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