博物館・美術館等保存担当学芸員研修の開催

実習(文化財害虫同定)の様子

 7月14日から25日までの2週間、全国の文化財保存施設で資料保存を担当する職員(29人)を対象に、その基礎的な知識や技術を身につけていただく目的で表題の研修を実施しました。この研修のカリキュラムは、温湿度や空気環境などといった、屋内の環境管理、虫やカビによる害の防止や処置、また日本画や漆工品といった、文化財の種類別の劣化や修復に関する事項などから構成されています。さらに、環境測定実習の応用編として、ケーススタディ(於:埼玉県立歴史と民俗の博物館)も行いました。正味9日間の研修で、これだけ幅広い事項を学ぶのは大変ですが、受講生の方々は非常に熱心に参加していただきました。受講後は、皆さんそれぞれの勤務館に戻って、環境管理と改善のために尽力していただくことになるのですが、研修で学んだことをスタートラインとして、レベルアップを続けて頂ければと切望しております。この研修は、毎年7月に行っており、1月から2月の間に募集要項を配布しますので、ぜひ多くの方々の参加をお待ちしております。

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