「東アジア文化遺産保存学会第1回大会」への参加
開会式の様子
日本、中華人民共和国、そして大韓民国において、文化財保存に携わる研究者が最新の成果を発表する表題の大会が、10月17日から3日間、北京の故宮博物院において開催されました。当研究所からは、石崎武志保存修復科学センター長が寒冷地における石造建築物の劣化に関する招待講演を、また森井順之同研究員が溶結凝灰岩の非破壊的劣化調査について、さらに吉田が高松塚古墳壁画の状態調査に関してそれぞれポスター発表を行いました。その他、国内他機関からも多くの参加があり、各国の研究者間で活発な議論が行われました。歴史的に深い関わりを有する3国には、文化的にも多くの共通点があります。一方、異なる国ですから、文化財保存についての理念などには相違点も多数あります。今後、1大文化圏としての我々がこれらの点について、どのような共通認識を持ち、また協力し合えるかは、この学会のこれからに大きくかかっているとも言えます。次回の大会は2年後、再び中国国内で開催される予定であることがアナウンスされました。