アルメニア歴史博物館所蔵考古金属資料の保存修復ワークショップ開催

保存修復処置の様子
保存修復方針についての意見交換

 文化遺産国際協力センターでは、文化庁委託文化遺産国際協力拠点交流事業の一環として、平成25年6月11日から6月22日までの10日間、アルメニア歴史博物館にて同館所蔵の考古金属資料の保存修復に関する人材育成ワークショップを開催しました。今事業は3年目に入り、国内ワークショップの開催は、4回目となります。
 今回は考古金属資料の保存修復上級者コースのため、これまで参加し続けたメンバーの中からアルメニア側が専門家を選抜し、アルメニア歴史博物館およびアルメニア国内の他機関から合計4名が参加しました。これまでの2年間で培ってきた知識と技術をもとに、アルメニア人専門家と日本人専門家が共同で保存修復作業を行いました。写真撮影、自然科学的調査を含む状態調査、展示・修復計画立案ののち、クリーニング等を行い、保存修復作業を完了しました。この作業を通し、アルメニア人専門家の知識と技術のさらなる向上に貢献しました。
 次回は、展示と保管のための予防保存をテーマとし、来年度のアルメニア歴史博物館内での展示に向けた準備を行う予定です。

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