福島県昭和村における選定保存技術の調査―韓国国立文化財研究所との第二次研究交流―

「からむし焼」の様子

 4月に引き続き韓国文化財研究所の李釵源氏が「無形文化遺産の保護及び伝承に関する日韓研究交流」で来日し、文化財保存技術である「選定保存技術」について研究・調査を行いました。福島県昭和村では重要無形文化財小千谷縮・越後上布の原材料である「からむし(苧麻)」を栽培し、苧引きしています。今回の調査では小満に行う「からむし焼」とも日程が重なり、重要な栽培工程を直接見学することができました。また、「からむし」に関わる行政担当者や技術者、その他の様々な立場の方との聞き取り調査を通じて、昭和村における「からむし」栽培の意義や選定保存技術の保護体制について考察を深めました。2週間に及ぶ研究交流の成果報告会では韓国には無い枠組みである「選定保存技術」について両国間における認識の相違点、文化財保護の在り方についても改めて認識を深めることができました。

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