第8回国際美術図書館会議での発表

発表の様子
アムステルダム国立美術館の美術図書館

 日本および世界中に数多くの図書館がありますが、欧米諸国には、美術に関する図書や資料を専門とする美術図書館があり、2年に一度、国際美術図書館会議が開催されています。平成30(2018)年10月4,5日にオランダのアムステルダム国立美術館で開催された第8回国際美術図書館会議において、「東京文化財研究所の情報発信: OCLCセントラル・インデックスへの日本美術文献の情報提供」The Contribution of the Tokyo National Research Institute for Cultural Properties: Art Bibliography in Japan for OCLC Central Indexと題した口頭発表を行いました。当研究所では、日本国内で行われた美術展覧会の情報や展覧会図録の文献情報を収集しています。昭和5年(1930)以降、平成25(2013)年までの展覧会図録所載文献、約5万件についてOCLCセントラル・インデックスに情報提供を行いました。日本の美術展覧会カタログは、専門性が高いものの、一般的な雑誌論文などに較べてその情報発見の機会が限られていましたが、今回の取り組みにより、世界中のOCLC利用者に、新たな資料発見の機会を提供することができました。この会議は欧米諸国が主体となっていますが、発表後にはアジア地域からのこうした取り組みは、美術図書館の国際連携を強化するために重要であるとの反響が寄せられました。この情報提供は継続的に進めており、最近平成26(2014)年の文献情報、約2800件を追加提供し、さらに今年中に平成27(2015)年の文献についても情報提供を行う予定です。

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