活動報告「京都府寺院重宝調査記録(赤松調書)データベースの公開」
データベースの画面
赤松調書
京都府文化財保護課には、戦前から今日に至るまでの京都府内の文化財調査に関わる膨大な資料群が所蔵されています。この資料群の重要性と、また将来に渡って保存すべき公共性を鑑みて、東京文化財研究所と京都府教育委員会は平成30(2018)年に資料のデジタル化に関する共同事業の覚書を取り交わし、京都府から寄託された資料の整理とアーカイブの構築に取り組んでまいりました。
このたび、その資料群のうち「赤松調書」と通称される京都府寺院重宝調査記録の目録とデジタル化した調書のデータベースを公開いたしました。京都府文化財保護課長を務めた赤松俊秀(1907~1979)が中心となって昭和16(1941)年から京都府内で網羅的に実施した宝物調査の記録文書で、一部に欠本があるものの現存する簿冊92冊、調書21,871点、調査対象となった寺院は1,581件にのぼります。これまで京都府の内部資料として保管されてきた赤松調書をすべてデジタル化し、記載された宝物の情報を可能な限り目録として登録した唯一無二のデータベースです。調査された宝物の中には、すでに災害や盗難によって失われたものも含まれており、80年以上を経た記録としてとても貴重な資料です。調書のデジタル画像は資料閲覧室で公開しており、目録の一部は東京文化財研究所のウェブサイトからもアクセスが可能です。なお、京都府から寄託されている他の資料についても漸次整理を進めており、今後公開してまいります。
赤松調書のデジタル化と整理には約5年を要し、その間に5名の学生アシスタントの方々が入力作業に尽力してくださいました。本データベースが今後の文化財研究の一助となることを願うと同時に、ご協力いただいた皆様に心より御礼を申し上げます。
