研究所の業務の一部をご紹介します。各年度の活動を網羅的に記載する『年報』や、研究所の組織や年次計画にもとづいた研究活動を視覚的にわかりやすくお知らせする『概要』、そしてさまざまな研究活動と関連するニュースの中から、速報性と公共性の高い情報を記事にしてお知らせする『TOBUNKEN NEWS (東文研ニュース)』と合わせてご覧いだければ幸いです。なおタイトルの下線は、それぞれの部のイメージカラーを表しています。

東京文化財研究所 保存科学研究センター
文化財情報資料部 文化遺産国際協力センター
無形文化遺産部


9月施設見学

説明を受ける学生

 金沢美術工芸大学 17名
 9月21日、芸術学専攻における専門的な調査研究の導入教育のために来訪。無形文化遺産部の実演記録室、文化財情報資料部の資料閲覧室、保存科学研究センターの修復材料研究室を見学し、各担当研究員による業務内容の説明を受けました。  

8月施設見学

説明を受ける委員

「みんなでまもる文化財みんなをまもるミュージアム」事業実行委員会12名

 8月31日、当研究所の防災、危機管理に関する研究活動を参考するために来訪。保存科学研究センターの生物化学実験室見学し、担当研究員による業務内容の説明を受けるとともに岡田センター長より講義を受けました。 

寄附の受入

中村徹様(前列左)亀井所長(前列右)

 本年4月の当活動報告にもありますように、当研究所名誉研究員中村傳三郎(1916-1994)の旧蔵資料を、ご遺族の中村徹様から4月30日付でご寄附いただきました。ご寄附をいただいたことに対して、中村徹様に、亀井所長から6月2日に当研究所役員室にて感謝状を贈呈しました。当研究所の事業にご理解を賜り近現代彫塑史研究上重要な資料の寄附をいただいたことは、当研究所にとって有意義であり、今後の研究所の事業に役立てたいと思っております。

6月施設見学(1)

分析装置について説明を受ける様子

 一般社団法人 日本分析機器工業会 12名
 6月20日、当研究所の文化財の先端研究開発・現場の状況を深く理解するために来訪。文化財情報資料部の写真室、保存科学研究センターの実験室、文化遺産国際協力センターの実験室を見学し、各担当研究員による業務内容の説明を受けました。

6月施設見学(2)

説明を受ける招へい者

 国際交流基金 平成28年度中央アジアシンポジウム招へい者 約15名
 6月24日、東京文化財研究所の活動を参考にするためシンポジウムの参加に併せて見学。無形文化遺産部、保存科学研究センター、文化遺産国際協力センターを見学し、担当研究員による説明を受けました。

ブータン王国アシ・ケサン王女の御来訪について

アシ・ケサン王女と所長

 ブータン王国アシ・ケサン王女が平成28年5月10日に当研究所に御来訪されました。
 文化財の修復・模写等に関して当研究所の活動を視察し今後の同国の文化財の保存活動の参考にされたいと御来訪いただいたもので、 所長挨拶の後、概要説明を研究支援推進部より行いました。その後文化遺産国際協力センターの友田保存計画研究室長より当研究所の東南アジア・南アジア関係の協力事業概要とブータンでの協力の御説明、加藤国際情報研究室長より在外日本古美術品保存修復協力事業について御説明しました。また保存科学研究センターからは、早川副センター長より文化財の材料の分析機器に関する御説明をし、森井主任研究員、貴田特別研究員より染織文化財の調査方法、日本画の緑青焼け劣化等について御説明しました。
 アシ・ケサン王女は当研究所職員の説明を真剣にお聞きになり、当研究所としても同国の文化財修復等に関して一定の役割を果たせたのではと思います。

寄附金の受入

東京美術商協同組合中村理事長(左)と亀井所長(右)
(株)東京美術倶楽部三谷社長(左)と亀井所長(右)

 東京美術商協同組合(中村純理事長)より東京文化財研究所における研究成果の公表(出版事業)の助成を、また、株式会社東京美術倶楽部(三谷忠彦代表取締役社長)より東京文化財研究所における研究事業の助成を目的として、それぞれ寄附金のお申し出がありました。
 12月17日、東京美術倶楽部においてありがたく拝受し、ご寄附をいただいたことに対して、東京美術商協同組合中村純理事長並びに株式会社東京美術倶楽部三谷忠彦代表取締役社長にそれぞれ、亀井所長から感謝状を贈呈しました。
 当研究所の事業にご理解を賜りご寄附をいただいたことは、当研究所にとって大変ありがたいことであり、今後の研究所の事業に役立てたいと思っております。

12月施設見学

文化財アーカイブズ研究室長による説明を受ける様子

 袖ケ浦市郷土博物館 10名
 12月7日、地域の文化財等について調査・活用できる人材育成を目指して実施しているフィールドワーク入門講座の受講生が文化財と文化財保護についての正しい知識を学び今後の活動に活かすために来訪。無形文化遺産部飯島部長、保存科学研究室吉田室長、文化財アーカイブズ研究室津田室長による説明を受けました。

11月施設見学(1)

 大韓民国・国立中央博物館 計2名
 11月5日、東京文化財研究所が所有している機器を見学し、購入予定の機器の参考とするために来訪。保存修復科学センターを見学し、担当研究員による説明を受けました。

11月施設見学(2)

保存修復科学センター副センター長による講演を聴講する様子

 日本空気清浄協会 21名
 11月16日、文化財全般について幅広く知見を習得し、空気環境と関係の深文化財の保存修復科学について学ぶために来訪。保存修復科学センター佐野副センター長による講演を聴講した後、企画情報部の資料閲覧室及び無形文化遺産部の実演記録室を見学し、各担当研究員による業務内容の説明を受けました。

11月施設見学(3)

 韓国伝統文化大学校4名
 11月17日、韓国伝統文化大学校が行っている日本製の屏風の状態調査及び修復方針決定の参考とするため、東京文化財研究所の日本絵画修復専門家に屏風絵の技法等について話を聞くことを目的に来訪。文化遺産国際協力センターを見学し、研究員による説明を受けました。

10月施設見学

文化遺産国際協力センターの取組について説明を受ける様子

 東京学芸大学 9名
 10月5日、当研究所で行っている国内外の文化財研究や文化財保護協力といった最新活動に対する理解を深め、今後の学習に活かすために来訪。企画情報部の資料閲覧室、無形文化遺産部の実演記録室及び保存修復科学センターの保存科学研究室を見学し、各担当研究員による業務内容の説明を受けました。また、文化遺産国際協力センターでは、当研究所の国際的な取組について、研究員による説明を受けました。

7月施設見学

物理実験室で行われた説明の様子

 独立行政法人国立文化財機構新任職員 計44名
 7月10日、独立行政法人国立文化財機構新任職員研修会の一環として44名が来訪。企画情報部資料閲覧室、無形文化遺産部実演記録室、保存修復科学センター物理実験室を見学し、各担当者が業務内容について説明を行いました。

4月施設見学

ロビー展示の説明を受ける様子

 台湾 國立台北教育大学大学院 13名
 4月3日、学生の研修の一環として、当研究所の取組及び研究成果を学ぶために来訪。企画情報部の資料閲覧室、無形文化遺産部の実演記録室及び保存修復科学センターのロビー展示「近代文化遺産の保存と修復 東京文化財研究所の関わり」を見学し、各担当研究員による業務内容の説明を受けました。また、文化遺産国際協力センターでは、当研究所の国際的な取組について、研究員による説明を受けました。

2月施設見学

佐野保存科学研究室長による説明の様子

 祐天寺 計7名
 2月2日、東京文化財研究所の施設を見学し、祐天寺の文化財や寺宝の管理に活かすため来訪。企画情報部の資料閲覧室と、保存修復科学センターの共同研究室及び第2修復実験室、燻蒸室、分析科学研究室を見学し、各担当者による業務内容の説明を受けました。

1月施設見学

 日本写真学会 計37名
 1月19日、当研究所における文化財の修復技術や保存措置、科学的な分析に関する施設及び情報のアーカイブ施設を見学するため来訪。企画情報部資料閲覧室と保存修復科学センター第3化学実験室を見学し、各担当者による業務内容説明を聴いた後、城野専門職員による講演を聴講しました。

12月施設見学

 朱銘美術館(台湾) 計5名
 12月1日、日本の美術研究機関での研究活動や美術資料収集、デジタルアーカイブの運営状況を視察するため来訪。企画情報部研究員と研究活動について対話を行い、交流を深めました。
 台湾新北市立図書館 計5名
 12月19日、東京文化財研究所を視察するため来訪。企画情報部の資料閲覧室を見学し、研究員から資料閲覧室や文化財アーカイブについての説明を受けました。

寄附金の受入

東京美術商協同組合中村理事長(左)と亀井所長(右)
㈱東京美術倶楽部三谷社長(左)と亀井所長(右)

 東京美術商協同組合(中村純理事長)より東京文化財研究所における研究成果の公表(出版事業)の助成を、また、株式会社東京美術倶楽部(三谷忠彦代表取締役社長)より東京文化財研究所における研究事業の助成を目的として、それぞれ寄附金のお申し出がありました。
 11月5日、東京美術倶楽部においてありがたく拝受し、ご寄附をいただいたことに対して、東京美術商協同組合中村純理事長並びに株式会社東京美術倶楽部三谷忠彦代表取締役社長にそれぞれ、亀井所長から感謝状を贈呈しました。
 当研究所の事業にご理解を賜りご寄附をいただいたことは、当研究所にとって大変ありがたいことであり、今後の研究所の事業に役立てたいと思っております。

ゲッティ研究所からの来訪

会議室にて当研究所の概要について説明をうけるゲッティ研究所のみなさん
ゲッティ研究所のみなさんは、早川泰弘分析科学室長より、研究成果の解説をたいへん興味深く聞いていらっしゃいました。

 10月22日、アメリカのゲッティ財団ゲッティ研究所の所長トーマス・ゲーケンズ博士をはじめとするスタッフ4名と同研究所の評議員のメンバー11名の方々が、視察のために来所されました。一行の来日は、関西をはじめとする国内各地の史跡等を見学し、同時に文化財研究関連の視察を目的とするものでした。
 当研究所においては、一行を迎えて、はじめに組織等の概要を説明した後、山梨絵美子(企画情報部副部長)から当研究所創設に縁のある黒田清輝について、その画業の解説があり、つぎに早川泰弘(保存修復科学センター分析科学研究室長)から、平等院鳳凰堂の鳳凰等を対象にした蛍光X線分析による最新の研究成果の一端を紹介しました。
 所長ゲーケンズ博士は、美術の研究情報発信をはじめ多様に研究をすすめるゲッティ研究所が当研究所とたいへん親近性のあることから、将来的に連携、協力をしたいとの言葉があり、今後、どのような研究の分野で実現できるのか協議をかさねていくことになりました。

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