データベースの開発と運用について—第3回文化財情報資料部研究会の開催

インターネット公開している「東文研 総合検索(www.tobunken.go.jp/archives/)」では29のデータベースを横断検索できます。
作業用データベースも開発を続けています。画面はインターネット公開している尾高鮮之助調査撮影記録(www.tobunken.go.jp/materials/odaka)のために開発している作業用データベース。

 東京文化財研究所では文化財に関係する30を超えるデータベースをインターネット公開し、多くの方にご利用いただいております。これらのデータベースには、画家の日記や1930年代に撮影された文化財のモノクロの画像、1890年代に刊行された美術雑誌等の様々なデータを登録しています。
 ところで当研究所ではインターネット公開するためのデータベースと、データを作成し、保存するための作業用のデータベースとを別々に運用しております。公開用のデータベースには、それほど多くの機能は求められませんが、24時間稼働し続ける安定性や頻繁なセキュリティ対策が求められます。一方、作業用のデータベースには、校正のための特殊なデータ操作や特定の文字列の一括置換等の高度なデータ操作の機能が求められます。
 このように作業用と公開用のデータベースを分離する運用を当研究所では2014年頃より行っております。この間、使用ソフトウェアのバージョンアップやハードウェアの更新、外部データベースサービスの利用や担当者の交代等、データベースの開発と運用に影響を与える様々な出来事がありました。令和3(2021)年度第3回目の文化財情報資料部研究会では、改めてデータベースの現状について確認し、開発の方向性について検討いたしました。これらの議論を活かし、既存のデータベースを引き続いて公開するだけでなく、新しいデータベースの開発や利便性の向上に努めてまいります。

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