甲賀市水口町郷土史会記念事業における「十字形洋剣」についての講演

水口郷土史会での講演

 これまで足かけ6年にわたり、文化財情報資料部を中心に調査と研究を行ってきた甲賀市水口の藤栄神社所蔵「十字形洋剣(水口レイピア)」については、令和元(2019)年度、調査にひと区切りをつける形で、主に国外専門家を対象としたICOM京都大会での発表(https://www.tobunken.go.jp/materials/katudo/818986.html)、また当研究所第53回オープンレクチャーにおいての一般の方々を対象とする講演により成果の公開をはかってきたところです(https://www.tobunken.go.jp/materials/katudo/819076.html)。これらに引き続き11月9日、この洋剣が現在まで伝世されてきた甲賀市水口でも水口町郷土史会創立60周年記念事業での講演という絶好の機会をいただき、共に調査を行ってきた甲賀市教育委員会の永井晃子さんと「藤栄神社所蔵「十字形洋剣」の謎に挑む」と題した報告を行い、この剣に対する調査結果やその歴史的意味などについて地元の方々にお伝えしました。当日は藤栄神社の向かいというまさしく地元の会場におよそ100名ものみなさまがご参集くださり、この調査についての報告に熱心に耳を傾けていただきました。
 この講演の実施でようやく本調査に関わる責務の一端が果たせた気がしますが、今後は共同して調査にあたった研究者と共に調査報告書の作成へと軸足を移し、この洋剣研究に対する一応のまとまりをつける予定です。

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