文化財害虫検索サイトの公開
特徴から検索している例
令和6(2024)年4月から「文化財害虫検索」(https://www.tobunken.go.jp/ccr/pest-search/top/index.html)という新たなウェブサイト公開しました。このウェブサイトは文化財害虫を発見して同定を行う際に役立ちます。
文化財害虫は種類が多く、これまで昆虫を専門としていない人が同定するのは困難でした。しかし、害虫を発見した人が同定するためにその場で使うことができるツールの開発が求められていました。そのニーズに答え、誰でも簡易的に文化財害虫が調べられることを目的としてこのウェブサイトを制作しました。
「文化財害虫検索」はウェブ上のコンテンツであり、スマートフォンから閲覧することができるため、文化財害虫を発見した現場ですぐに調べることができます。昆虫の形や色などのその場でわかる形態情報をもとに文化財害虫を検索することができるため、昆虫に詳しくなくても直感的に調べることができます。各文化財害虫のページでは、形態や生態などの情報に加え、様々な角度の多くの写真を取り入れているので、見つかった実物の昆虫と簡単に比較することができます。また、遺伝子情報や関連論文なども載っているため、文化財害虫の研究を行う上でも役立つサイトとなっています。
文化財害虫検索では現在(令和6(2024)年5月時点)までに主要な文化財害虫である30種を掲載しています。文化財害虫とされている昆虫は150種以上いるので、これからさらに多くの文化財害虫を登録していく予定です。