【シリーズ】無形文化遺産と新型コロナウイルス フォーラム3「伝統芸能と新型コロナウイルス―Good Practiceとは何か―」の開催

The Shakuhachi 5による演奏『スペース 3本の尺八のための』
座談会の様子

 無形文化遺産部では、令和3(2021)年12月3日、東京文化財研究所セミナー室にてフォーラム3「伝統芸能と新型コロナウイルス―Good Practiceとは何か―」を開催しました。
 午前は、当研究所無形文化遺産部・石村智、前原恵美、鎌田紗弓が、ユネスコの「Good Practice」の捉え方、コロナ禍における伝統芸能の現状とさまざまな支援について報告、新たに選定された国の選定保存技術や若手・中堅実演家の動向(蒼天、The Shakuhachi 5)を取り上げて話題を提供し、尺八演奏が披露されました。
 午後は、企画・制作者(独立行政法人 日本芸術文化振興会、兵庫県立芸術文化センター)、実演家(能楽シテ方観世流、日本尺八演奏家ネットワーク(JSPN))、保存技術者(藤浪小道具株式会社(歌舞伎小道具製作技術保存会))および文化庁「邦楽普及拡大推進事業」事務局(凸版印刷株式会社)からの事例紹介が行われました。座談会では、コロナ禍の最中にあってもwithコロナを見据え、伝統芸能の現状や取り組みを客観視し、情報共有するとともに、こうした機会を継続的に持つこと自体も「Good Practice」であるとして、締め括りました。
 なお、このフォーラムはコロナ対策のため、一部関係者のみの参加となりましたが、当研究所ウェブサイトで令和4(2022)年3月31日まで記録映像を無料公開しています。また、年度末に報告書を刊行し、当研究所ウェブサイトで公開する予定です。

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