実演記録「宮薗節(みやぞのぶし)」第二回の実施

宮薗節の本番撮影の様子(左から宮薗千よし恵、宮薗千碌、宮薗千佳寿弥、宮薗千幸寿)

 令和元(2019)年7月31日、無形文化遺産部は東京文化財研究所の実演記録室で、宮薗節の記録撮影(第二回)を行いました。
 国の重要無形文化財・宮薗節は、18世紀前半に初代宮古路薗八(みやこじそのはち)が京で創始、18世紀半ば以降に江戸で再興され今日に至ります。重厚で艶のある独特の浄瑠璃(声のパート)と、柔らかく厚みのある中棹三味線の音色を特徴とする宮薗節は、阿吽の呼吸で繊細な表現を創り上げる、熟練の必要な音楽です。伝承曲は古典曲十段と新曲で、内容はほとんどが心中道行ものです。
 今回は、古典曲《道行菜種の乱咲》―山崎―」と新曲《歌の中山》を収録しました。両作品とも宮薗千碌(タテ語り、重要無形文化財各個指定いわゆる人間国宝)、宮薗宮薗千よし恵(ワキ語り)、宮薗千佳寿弥(せんかずや)(タテ三味線)、宮薗千幸寿(せんこうじゅ)(ワキ三味線)の各氏による演奏です。
 無形文化遺産部では、今後も宮薗節の古典曲および演奏機会の少ない新曲の実演記録を継続していく予定です。

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