研究会「ミャンマーの木造建築文化」の開催
パネルディスカッションの様子
運営費交付金事業「東南アジア諸国等文化遺産保存修復協力」の一環として、2月13日に当研究所セミナー室で標記研究会を開催しました。
当研究所では、平成25年度よりミャンマーの文化遺産保護に関する文化遺産国際協力拠点交流事業を文化庁から受託するなど、同国の文化財保存に関する調査研究や人材育成等に協力しています。対象分野の一つである歴史的木造建造物の保存については、調査手法に関する研修等を実施していますが、ミャンマーの木造建造物自体に関する調査研究の蓄積が国内外ともに乏しく、未だ十分な理解が進んでいないのが現状です。
同分野における調査研究の先駆者である元ラングーン工科大学建築学部教授のレイモンド・ミョーミンセイン氏と、気鋭の若手研究者である技術大学マンダレー校建築学部准教授のザーチミン女史のお二方をお招きし、日本側からの発表とあわせて、同国の伝統的木造建造物に関するこれまでの研究成果を共有するとともに、ミャンマー人にとっての文化的意義や今後の研究課題等をめぐっても様々な意見が交わされました。
なお、本研究会については、各発表者による論考とパネルディスカッションの内容を掲載した報告書が刊行されます。