第31回文化遺産国際協力コンソーシアム研究会「技術から見た国際協力のかたち」の開催

第31回研究会の様子
第31回研究会のロゴ

 文化遺産国際協力コンソーシアム(東京文化財研究所が文化庁より事務局運営を受託)は、令和4(2022)年8月28日に第31回研究会「技術から見た国際協力のかたち」をウェビナーにて開催しました。
 新たな技術の導入によって、文化遺産に関わる様々な作業が効率化・高精度化されるとともに、調査・研究手法や国際協力のあり方そのものにも変化がもたらされています。本研究会は、日本が関わる文化遺産国際協力の現場における具体的事例を紹介しつつ、多様な社会的・文化的背景のもとで行われる活動の中で私たちは次々と現れる新技術にいかに向き合うべきか、について議論することを目的としました。
 はじめに亀井修氏(国立科学博物館)による「社会における技術の変化:テクノロジーとどのように向き合うか」と題する報告で技術の特質について概観した後、下田一太氏(筑波大学)による「複数国の協力による技術導入:カンボジア・ライダーコンソーシアムの設立による遺産研究と保護」で複数国協力による大規模な技術導入の事例、野口淳氏(金沢大学)による「身近な最新技術で文化遺産保護を広める:誰もが取り組める計測記録を目指して」で汎用的技術の導入を通した人材育成の事例が、それぞれ報告されました。
 これらの講演を受けて、亀井氏と友田正彦事務局長(東京文化財研究所)のモデレートのもと、講演者を交えたパネルディスカッションが行われ、活発な意見が交わされました。本研究会の詳細については、下記コンソーシアムのウェブページをご覧ください。
https://www.jcic-heritage.jp/20220909seminarreport-j/

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