カリフォルニア大学バークレー校日本文化研究所シンポジウム

 今年度9月25日から27日の3日間、カリフォルニア大学バークレー校日本文化研究所の創立50周年を記念して、Tracing Japanese Buddhism(日本仏教学のあゆみ)と題したシンポジウムが開催されました。仏教学、仏教史、仏教美術史など、仏教に関わる領域を専門にしているアメリカ、日本、ヨーロッパの研究者が一同に会し、多くの講演や報告が行われました。各日80名近くにのぼる参加者とともに活発な議論が交わされ、お互いの研究成果を知る貴重な機会となりました。
 1日目には、“Numinous Materials and Ecological Icons in Premodern Japanese Buddhism”をテーマにした仏教美術史のパネルがあり、そのパネリストの一人として、皿井は平安時代初期一木彫像の代表作である神護寺薬師如来像に関する発表を行いました。その他のパネリストは、木彫像に用いられる材の樹種について、近年の研究成果などに関する知見を紹介するなど、最新の情報を交えた報告を行いました。 アメリカでは日本の仏教彫刻に関する研究者が数少ないこともあり、仏像に関しては知られていないことが多いようです。今後こうした機会を活用し、海外においても日本の仏像に興味を抱いてもらえるよう、国際交流を積極的に進めていきたいと思います。

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