令和4年度博物館・美術館等保存担当学芸員研修(上級コース)の開催

分析科学研究室の見学の様子
近代化遺産の保存に関する講義の様子

 令和4(2022)年7月4日から8日の5日間の日程で「令和4年度博物館・美術館等保存担当学芸員研修(上級コース)」を開催しました。
 この研修は資料保存を担当する学芸員等が、環境管理や評価、改善などに必要となる基本的な知識や技術を習得することを目的として、昭和59(1984)年から令和2年まで行ってきた、博物館・美術館等保存担当学芸員研修の応用的な位置づけになるものです。
 令和3年度より保存環境に重きを置いた内容を「基礎コース」として文化財活用センターが行い、東京文化財研究所では、「上級コース」としてこれまで博物館・美術館等保存担当学芸員研修を受講されてきた方々や同等の経験をお持ちの方を対象に実施しています。
 上級コースでは、主に保存科学研究センターで行っている各研究分野での研究成果をもとにした講義・実習内容や外部講師による様々な文化財の保存と修復に関する講義を行いました。今年度も新型コロナウイルス禍が続いておりましたが、感染防止策を徹底した上で18名の受講生と対面での研修を開催することができ、この機会に同期のつながりも作ることができたのではないかと思います。
 研修後のアンケートでは、研修全体を通して満足度が高かった様子がうかがえました。「今回研修で学んだ内容を持ち帰り、自館で取入れていろいろと試してみたいと思った」
「改めて理解し直したこと、初めて知ったことがあり、有意義な時間だった」「充実した一週間だった」という感想が聞かれました。引き続き、保存担当学芸員の方々にとって有益な研修となるよう、研修内容を検討していきます。

to page top