松浦晃一郎ユネスコ事務局長を招いての講演会開催

松浦晃一郎事務局長による講演

 現在文化遺産国際協力センターが事務局を担当している文化遺産国際協力コンソーシアムでは、8月3日に東京文化財研究所セミナー室へ松浦晃一郎ユネスコ事務局長をお招きし、講演会を行いました。講演会の冒頭、松浦事務局長から平山郁夫コンソーシアム会長に対してユネスコ親善大使20周年記念のメダルが授与されました。これに引き続き、松浦事務局長から「文化遺産国際協力の今後の展望」と題して、ユネスコで10年間事務局長を務められたご自身の業績を振り返りつつ、文化遺産国際協力でユネスコが果たしてきた役割についてお話いただきました。ユネスコにおいて文化関連条約の六条約体制(1954年のハーグ条約、1970年の文化財不法輸出入等禁止条約、世界遺産条約、水中文化遺産条約、無形遺産条約、文化多様性条約)が築かれるまでの軌跡と意義の説明があり、我が国に対しては、70年条約での貢献、水中文化遺産条約の批准、二国間援助の強化などを通じて、六条約体制に基づく真のグローバル体制に向けて大いなる期待を寄せていることが述べられました。会場は盛況で、入りきれなかった人のために別室でのモニターによる中継も行いました。専門家・一般も含め多くの方々が熱心に耳を傾けた講演会でした。

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