アルメニア歴史博物館所蔵考古金属資料の保存修復ワークショップ開催

アルメニア歴史博物館におけるワークショップ成果の展示
展示オープニングセレモニーの様子(右端が亀井所長)

 文化遺産国際協力センターでは、文化庁委託文化遺産国際協力拠点交流事業の一環として、アルメニア歴史博物館にて、平成26年5月20日~27日に第6回国内ワークショップを開催しました。本事業は、4カ年計画であり、これまでに考古金属資料の保存修復に関する一連の人材育成・技術移転を実施してきました。最終年度である本年のワークショップのテーマは「博物館における展示」です。
 アルメニア国内専門家6名、グルジア、ロシアからの2名の専門家を対象に、日本人専門家が、日本の博物館における展示事例紹介、展示の際に考慮すべき光や温湿度の影響、展示解説の有り方、展示に使用する材料などについて講義を実施しました。引き続いて、これまでのワークショップにおいて保存修復処置を終えた資料の展示作業をワークショップ参加者が主体となって行いました。展示では、アルメニアと日本の共同事業の成果を公開するだけでなく、博物館における保存修復活動を多くの人々に知ってもらえるよう、ワークショップ参加者が意見を出し合い工夫しました。具体的には、保存修復処置を行った資料とともに処置前の資料の写真を展示し、保存修復処置の一連の流れを映像にて上映しました。また、より詳細な調査研究の内容については、パンフレットを作成し配布しました。展示作業を終えたワークショップの最終日には、展示オープニングセレモニーを開催し、多くの外部関係者の方にもご参加いただきました。
 ワークショップ開催は今回が最後になりますが、今後は報告書の発刊を行う予定です。

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