シルクロード世界遺産登録に向けた支援事業:タジキスタン共和国における専門家育成のためのワークショップ
測量実習風景
文化遺産国際協力センターは、2012年9月に実施したカザフスタン共和国とキルギス共和国での人材育成ワークショップ(ユネスコ・日本文化遺産保存信託基金による「シルクロード世界遺産登録に向けた支援事業」、2012年9月活動報告を参照)に引き続き、タジキスタン共和国において考古遺跡測量に関するワークショップを11月2日から7日にかけて実施しました。世界遺産登録を目指す中世都城址フルブック遺跡(9~12世紀)を対象にタジキスタン文化省及びフルブック博物館と共同で実施した今回のワークショップには、タジキスタン側から若手専門家を中心に10名が研修生として参加しました。測量に関する基礎的な講義を実施した後、ユネスコからタジキスタン側に供与されたトータル・ステーションを用いて、発掘区設定や地形図の測量に関する実習を行いました。今回の短期間の研修では、参加した研修生が測量を完璧にマスターするまでには至っていません。しかし、自前の機材に習熟しようとする研修生の意欲には並々ならぬものがありました。現地若手専門家の測量技術向上のため、文化遺産国際協力センターは来年度もタジキスタンでの支援事業を継続する予定です。