『美術研究』掲載論文等のPDF公開

 『美術研究』は昭和7年(1932)1月、当研究所の前身である帝国美術院附属美術研究所において、当時所長であった矢代幸雄の構想・提唱により第1号を刊行しました。以来、今日まで、広くアジアを視野に収めて文化財に関する論文、図版解説、研究資料等を掲載し、文化財研究を国内外で牽引してまいりました。そのバックナンバーのWeb上での公開については、全所的アーカイブの一環として、また、かねてより評価委員会での公開についての意見・要請を承けて、それに応えるべく企画情報部では公開の準備を進めてまいりました。
 このたび、1号から200号までの掲載論文等の著作権者もしくは著作権継承者に連絡をとり、承諾を得たものから順次、「東文研総合検索」において検索、web上での本文閲覧ができるようにいたしました。なお、今回は早期にWeb上で論文・記事等の本文を閲覧できる環境を作ることを優先したため、同誌収載の社寺や美術館・博物館等の所蔵品の口絵・挿図は、個別に所蔵者からの公開許可をとることをせず、マスキング処理をほどこしました。200号までの著作権者不明分については、所定の手続きをおこなうともに、それ以降の号についても順次公開できるように作業を進めているところです。PDFでの公開を機に、広く『美術研究』が活用されること願うものであります。

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