青木繁展
1972年04月生誕90年、ブリヂストン美術館創立20周年を記念して、油彩、水彩、素描ほか、計216点による大規模な青木繁展が東京ブリヂストン美術館で開催された。会期4月22日~6月4日。
生誕90年、ブリヂストン美術館創立20周年を記念して、油彩、水彩、素描ほか、計216点による大規模な青木繁展が東京ブリヂストン美術館で開催された。会期4月22日~6月4日。
奈良国立博物館では4月22日~5月21日の間全国各地からいろいろ異った形相の阿弥陀如来像を約100点選んで、時代的、様式的に整理し、系統だてゝこれを展示した。
美術館的な性格をもつといわれるジャンニ・スワティオーリ・コレクションのイタリア未来派、形而上絵画から戦後美術にいたる絵画、彫刻、素描(総点数104点)による展覧会が京都国立近代美術館、東京国立近代美術館、イタリア大使館、イタリア文化会館の共同主催で開催された。近代イタリア美術の発展の歴史が組織的に紹介されたのははじめての例である。(京都展=4月15日~5月21日、東京展=5月31~7月9日)
東京国立近代美術館 4月8日~5月21日、京都国立近代美術館 5月27日~6月18日の日程で現代スウェーデンで活躍中の29作家118点の作品が公開され、彫刻、絵画、版画、素描を通して、従来わが国にあまり知られていなかったスウェーデン美術の現状が紹介された。
現代オーストリアの幻想的レアリスムの画家、ルドルフ・ハウズナー、エルンスト・フックス、アントン・レームデン、ヴォルフガング・フッター、エーリッヒ・ブラウァの作品100点による展覧会が開催され、鮮烈な印象をあたえて注目された(主催朝日新聞社、4月1日~18日=東京小田急百貨店、5月20日~6月25日=兵庫県立近代美術館、7月8日~22日=愛知県美術館)。
第28回(昭和46年度)芸術院賞の美術関係受賞者は、日本画の岩橋英遠(日本美術院評議員、元東京芸術大学教授、受賞対象第56回院展出品作「鳴門」)、洋画の高田誠(一水会会員、日展評議員、受賞対象第3回日展出品作「残雪暮色」)、彫塑の富永直樹(日本彫塑会監事、日展評議員、受賞対象第3回日展出品作「新風」)、書の広津雲仙(中京大学教授、日展評議員、受賞対象第3回日展出品作「杜甫詩」)である。授賞式6月7日。
礎石の不同沈下、建物各部のゆるみなどによって根本的な修理をよぎなくされていた唐招提寺講堂はこのほど解体修理が完了し、再び美しい姿をあらわした。
今回指定された物件は、美術工芸品では国宝1件(絵画)重要文化財51件、このうち絵画10件、彫刻7件、工芸品17件、書跡13件、考古4件で、建造物関係では28件で、このうち社寺4件、民家11件、洋風建築4件、沖縄9件となっている。
第5回伊藤熹朔賞は安部真知に決まった。授賞対象は、前年度の「オセロー」「未必の故意」(俳優座)「十二夜」(文学座)「神の代理人」「るつぼ」(民芸)「ガイドブック」(紀伊国屋演劇公演)などの舞台美術。副賞10万円。
奈良県高市郡明日香村上平田高松、文武陵の北約200メートルにある直径約18メートル、高さ約5メートルの円墳を、明日香村の依頼により橿原考古学研究所の人々が発掘中、21日に内部に彩色壁画があることを発見した。石室の天井には星辰、周囲の壁画には男女それぞれ4名づつと四神が描かれ、石室内からは漆塗り木棺片、海獣葡萄鏡一面ほか副葬品が発見された。とりあえず史跡に指定され、壁画保護の応急処置がほどこされて、4月22日に覆土、秋に再調査することになった。
昭和46年度芸術選奨文部大臣賞評論などの部門に10日東大助教授高階秀爾「ルネッサンスの光と闇」が、新人賞美術の部門で、日本画家松尾敏男「海峡」がえらばれた。
ユネスコ・アジア文化センター主催、日本ユネスコ国内委員会後援、ユネスコ協力のもとに、7日から13日まで東京高輪プリンスホテルで、アジア地域における各国の文化財を破壊と荒廃から保護するため文化財の目録作成、およびその保護方策を探ることを目的として、「アジア地域文化財保護専門家会議」が開催された。会議はアジア12ヶ国から15名の専門家が参加し、オブザーバーとして文化財修復ローマセンター、イコモス(国際記念物史跡会議)各1名、および日本の専門家11名が出席し、議長に日本代表の東京国立文化財研究所々長関野克がえらばれた。
第6回吉川英治文化賞が2日画家県治朗に決まった。受賞は平安時代の特色である金銀砂子、切箔、切りつぎ破りつぎの技法によって作られた料紙によって成った装飾性を現代に生かした壁画面の製作による。
タンザニアの一党である独裁政党のタンザニア・アフリカ民族同盟新本部の設計を決める国際コンクールで、建築家の黒川紀章が一位となった。この建造物は、国会議事堂、文化センター、三千人収容のホールも含まれる。コンクールには49ヶ国、430人が応募しており、一位の賞金は十万シリング(約431万円)が与えられた。
イタリア・ペルージア市ビジネス・センター計画国際公開コンペに、早大建築学科の池原義郎教授、木村伝講師指導の大学院生を中心とする20才代が大半を占める「アッセンブリー71」チームが一等に入選した。この計画は鉄道駅舎、バスターミナル、ホテル、住居などを含む地区ぐるみのもので、今後約7年かけて実現するという。
新潮文芸振興会主催による第4回三大新潮賞が1日決定した。そのうちの日本芸術大賞には多田美波「“新宮殿のシャンデリア”“京王プラザホテルの彫刻”など多角的な立体造形活動の功に対して」が決り、副賞百万円が贈られた。
洋画の具象作品を対象とする安井曽太郎記念会の第15回安井賞は、前年度作品中から選ばれ、1日二紀会の中西勝「大地の聖母子」に決定し、佳作賞に後藤よ志子「寺院のある街(1)」が選ばれた。なお、同賞候補作品展は4日から14日まで東京西武百貨店池袋店で開催され、授賞式は3日同会場で行われた。選考委員次の通り。朝日晃、糸園和三郎、河北倫明、小磯良平、富永惣一、藤田吉香、本間正義、三木多聞、宮本三郎。
昨年百才を迎えた彫刻家平櫛田中の“百寿”を記念して設けられた平櫛田中賞の第1回授賞者が淀井敏夫に決定した。同賞は、木彫を中心に、将来彫刻界に貢献すると認められる彫刻家に与えられる。贈られる正賞は賞金50万円で副賞として東京日本橋高島屋で受賞者作品の展覧会を開催する。(今回5月30日より6月4日迄)なお、第1回選考委員氏名次の通り。今泉篤男、菊池一雄、山本豊市、河北倫明、菅原安男、中村伝三郎、本間正義、水船六洲、矢崎虎夫。
1昨年11月末、倉敷の大原美術館が盗難に遭った収蔵作品のうち、6日未発見のルオー、ゴッホの二作品が戻り、1年2ヶ月ぶりですべて無事回収された。
インドネシアのジャワ島にある仏跡のボロブドール遺跡を修復しようというユネスコ本部の呼びかけに、日本政府も協力することになった。ユネスコからの要請額180万ドルのうち3分の1の10万ドル(3,080万円)が、12日の閣議で了承された。あとの3分の2は財界が負担する方針だが、外務省は今後5年間毎年10万ドルずつ政府に要求することにした。