文化庁メディア芸術祭、受賞作品決定

2013年12月

文化庁は5日、国内外の優れた映像作品などを表彰する第17回文化庁メディア芸術祭の受賞作品を発表した。アート部門はカールステン・ニコライ(ドイツ)の「crt mgn」、エンターテインメント部門は菅野薫/保持壮太郎/大来優/キリーロバ ナージャ/米澤香子/関根光才/澤井妙治/真鍋大度(日本/ロシア)の「Sound of Honda /Ayrton Senna 1989」、アニメーション部門はユン/ローラン・ボアロー(ベルギー/フランス)の「はちみつ色のユン」、マンガ部門は荒木飛呂彦(日本)の「ジョジョリオン ジョジョの奇妙な冒険Part8」がそれぞれ大賞を受賞した。 (English)

VOCA賞受賞者決定

2013年12月

平面美術の若手作家を奨励するVOCA賞の受賞者は「ものおくり」を制作した田中望に16日決定した。VOCA奨励賞は大小島真木と金光男、佳作賞は大坂秩加と染谷悠子、大原美術館賞は佐藤香菜にそれぞれ贈られることとなった。受賞作等を展示するVOCA展2014は2014年3月15日から3月30日まで東京都の上野の森美術館で開催された。 (English)

登録有形文化財登録の答申

2013年11月

文化審議会(会長:宮田亮平)は15日、大正期から昭和初期にかけての貴重な近代建築である国立天文台(東京都三鷹市)など220件の建造物を新たに登録有形文化財にするよう下村博文文部科学相に答申した。 (English)

第25回倫雅美術奨励賞受賞者決定

2013年12月

優れた美術評論や美術史の研究を顕彰する倫雅美術奨励賞(主催:公益信託倫雅美術奨励基金)の第25回目の受賞者が発表され、美術史研究部門で『恩地孝四郎研究 版画のモダニズム』(せりか書房)を著した桑原規子(聖徳大学准教授)と、和歌山県立近代美術館での「生誕120年記念 田中恭吉展」の企画と図録論文を担当した寺口淳治(広島市現代美術館副館長)と井上芳子(和歌山県立近代美術館学芸課長)が受賞した。なお美術評論部門は該当なしと発表された。 (English)

「ハイレッド・センター 『直接行動』の軌跡」展の開催

2013年11月

9日より名古屋市美術館で「ハイレッド・センター 『直接行動』の軌跡」展が開催された(12月23日まで)。1960年代の高度経済成長期において、高松次郎赤瀬川原平中西夏之による、既成の芸術の枠組みを遥かに超えて日常性に揺さぶりをかけた行動の軌跡を、当時の文献資料や記録写真を中心に紹介した。同展は渋谷区立松濤美術館(2014年2月11日~3月23日)に巡回した。 (English)

名勝・史跡指定の答申

2013年11月

文化審議会(会長:宮田亮平)は15日、俳聖の松尾芭蕉が陸奥、北陸路を旅した「おくのほそ道の風景地」など2件を名勝に、室町幕府と伊達氏との結びつきを示す宮脇廃寺跡(福島県伊達市)など9件を史跡に指定、旧南部氏別邸庭園(盛岡市)など4件を登録記念物に登録、宮津天橋立の文化的景観(京都府宮津市)など5件を重要文化的景観に選定するよう下村博文文部科学相に答申した。 (English)

日展、書の部門での審査不正発覚

2013年10月

公募美術展である日展の書の部門で、入選者を有力会派に割り振るように事前調整していたことが30日、関係者の証言で分かった。2009年の篆刻の審査で、審査主任が篆刻担当の審査員に有力会派の応募数と入選者が書かれた配分表を示し、配分表通りに入選数を決めるよう指示したというもの。これを受けて日展は11月1日から始まった第45回日展の最高賞である内閣総理大臣賞と文部科学大臣賞の選出を取りやめ、文化庁は後援を中止、また書道界の重鎮で日展顧問の古谷蒼韻が退会した。11月7日には第三者委員会が発足し、12月5日に報告書を提出、不正の事実が確認された。 (English)

第25回国華賞受賞者決定

2013年10月

日本・東洋美術に関する優れた研究を対象とする第25回国華賞は、谷口耕生(奈良国立博物館)の論文「倶舎曼荼羅と天平復古」(『仏教美術論集1 様式論』所載、竹林舎、2012年10月)に、国華奨励賞は濱田瑞美(早稲田大学)の著書『中国石窟美術の研究』(中央公論美術出版、2012年10月)に贈られることが決定した。 (English)

重要文化財(建造物)指定の答申

2013年10月

文化審議会(会長:宮田亮平)は18日、中世の形式と近世の装飾を併せ持った那須神社(栃木県大田原市)や戦前の木造校舎建築の到達点とされる旧高野口尋常高等小学校校舎(和歌山県橋本市)など建造物6件を重要文化財に指定し、東北では数少ない商家の町並みで豪雪対応の建造物が残る秋田県横手市の増田地区など2地区を重要伝統的建造物群保存地区に選定するよう、下村博文文部科学相に答申した。 (English)

文化勲章受章者、文化功労者決定

2013年10月

政府は25日、2013年度の文化勲章受章者5名と文化功労者15名を決定した。美術関係では、書家の高木聖鶴が文化勲章受章者に、日本画・文化財保護の上村淳之、建築家の槇文彦が文化功労者に選ばれた。 (English)

第25回世界文化賞受賞者発表

2013年09月

世界の優れた芸術家を顕彰する高松宮殿下記念世界文化賞(主催:公益財団法人日本美術協会)の第25回受賞者が17日発表された。美術関係では、絵画部門でミケランジェロ・ピストレット(イタリア)、彫刻部門でアントニー・ゴームリー(イギリス)、建築部門でデイヴィッド・チッパーフィールド(イギリス)が受賞した。 (English)

秋田県立美術館開館

2013年09月

秋田市中心部の再開発地域「エリアなかいち」に28日、秋田県立美術館が開館した。同市内の千秋公園内にあり、秋田の資産家、美術蒐集家である平野政吉のコレクションを収蔵する同館(1967年開館)が移転したもので、新館は安藤忠雄が設計、地下1階・地上3階、延床面積3746.66㎡。2012年より暫定オープンしていたが、その後藤田嗣治の壁画「秋田の行事」を移動するなど移転作業を終え、正式開館となった。開館記念展として「壁画《秋田の行事》からのメッセージ 藤田嗣治の1930年代」(9月28日~11月10日)が開催された。 (English)

岡田美術館開館

2013年10月

神奈川県箱根町小涌谷に4日、日本・東洋の古代から現代まで及ぶ美術品を紹介する岡田美術館(館長:小林忠)が開館した。遊技器械製造業等を展開する実業家の岡田和生が収集した美術品約700点を収蔵する。地上5階、展示面積約5000㎡と、私立美術館としては最大規模。開館記念展として「日本・東洋 美の遺産展」(10月4日~12月30日)が開催された。 (English)

人間国宝認定の答申

2013年07月

文化審議会(会長:宮田亮平)は19日、陶芸作家で現代感覚溢れる白磁を制作する前田昭博、漆芸作家で漆の表面に文様を彫り、溝の部分に色漆を塗る蒟醤(きんま)に取り組む山下義人を含む4名を新たに重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定するよう下村博文文部科学相に答申した。 (English)

登録有形文化財登録の答申

2013年07月

文化審議会(会長:宮田亮平)は19日、関東大震災からの復興の象徴となった東京工業大学本館(東京・目黒)や洋風のデザインを基調とした和歌山県庁舎本館(和歌山市)など173件の建造物を新たに登録有形文化財にするよう下村博文文部科学相に答申した。 (English)

富士山、世界遺産に決定

2013年06月

世界遺産への登録の可否を事前に審査する国連教育科学文化機関(ユネスコUNESCO)の諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモスICOMOS)は4月30日、古来より信仰・芸術の対象であった富士山(山梨県、静岡県)について、世界文化遺産への登録を勧告した。これを受けて6月22日、カンボジア、プノンペンで開催されていた第37回ユネスコ世界遺産委員会で、富士山を世界文化遺産として登録することが決定した。イコモスから富士山の一部とは見なせないとして除外の勧告を受けていた三保の松原も、委員各国から異論が相次ぎ、構成資産として登録が認められた。なお武家の古都として政府が登録を推薦していた鎌倉については、イコモスが「不登録」を勧告したため、世界遺産委員会への推薦を取り下げた。 (English)

日光東照宮陽明門の修理開始

2013年07月

日光東照宮で「平成の大修理 第1期第2次事業(平成25~30年度)」の一環として、国宝・陽明門の修理が8日に始まった。彫刻や金具、建物全体の外装を塗り直す工事で、7月には牡丹の浮彫が施された東西壁面の羽目板を取り外し、その下の壁面に描かれた桐油蒔絵が現われた。同壁画は宝暦年間の修理に際し、狩野祐清が下絵を描いたもので、11月よりその一般公開を開始した。 (English)

第8回西洋美術振興財団賞受賞者決定

2013年07月

西洋美術の理解や研究発表などに貢献した展覧会に携わった個人・団体を顕彰する西洋美術振興財団賞の第8回目の受賞者が決定し、12日に発表された。個人に贈られる学術賞は保坂健二朗・東京国立近代美術館主任研究員(「フランシス・ベーコン展」に対して)、陳岡めぐみ・国立西洋美術館主任研究員(「ユベール・ロベール―時間の庭」展に対して)が、団体に贈られる文化振興賞は数多くの展覧会への助成などを行なっているポーラ美術振興財団が受賞した。 (English)

「南蛮漆器:スペインに残された『日本』」展の開催

2013年06月

13日よりマドリード、スペイン国立装飾美術館で「南蛮漆器:スペインに残された『日本』」(Lacas NAMBAN:HUELLAS DE JAPÓN EN ESPAÑA)展が開催された(9月29日まで)。支倉常長を団長とする慶長遣欧使節のスペイン派遣400周年を記念した日本スペイン交流400周年事業の一つで、マドリードの王立デスカルサス修道院所蔵洋櫃をはじめ、スペイン各地に伝世する南蛮漆器を一堂に集めた展観となった。 (English)

「慶長遣欧使節関係資料」と「御堂関白記」の世界記憶遺産登録

2013年06月

国連教育科学文化機関(ユネスコUNESCO)は18日、韓国・光州で開かれていた国際諮問委員会で、江戸時代初期にローマへ派遣された仙台藩士支倉常長に関わる「慶長遣欧使節関係資料」(仙台市博物館蔵)と平安時代中期の貴族藤原道長の日記「御堂関白記」(京都市、陽明文庫蔵)を世界記憶遺産に登録することを決定した。 (English)

to page top