マイヨールの傑作盗まれる
1980年11月マイヨールの彫刻「ひざまづく女」が、29日午前旭川市のデパートで開催中のマイヨール展の会場から盗まれているのが判明した。
マイヨールの彫刻「ひざまづく女」が、29日午前旭川市のデパートで開催中のマイヨール展の会場から盗まれているのが判明した。
桂離宮の中書院・古書院の解体修理が、19日完了した。
浮世絵研究家の長瀬武郎は、戦前滞仏中に収集した北斎の作品約400点を含む海外流出の浮世絵600点余りを浮世絵太田美術館に寄贈した。
ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロら巨匠の数々の傑作を集めたイタリア・ルネッサンス展が、1日から12月21日まで国立西洋美術館で開かれた。絵画・彫刻・工芸等全45点、中にはボッティチェリ「ケンタウロスを制御するパラス」、ティツィアーノ「ヴィーナスとキューピッド」等海外初公開の作品も含まれた。東京展に引き続き京都国立近代美術館、愛知県文化会館美術館で開催。
23日夕、東京国立近代美術館に展示中の梅原竜三郎(23点)ほか16作家の作品38点が、鉄パイプを持った男にズタズタに切り裂かれた。一瞬のスキをついた犯行で、絵の前に柵などを置かない展示がアダとなったが、警備体制の再検討など全国の美術館に大きな衝撃を与えた。
1979年度文化勲章(5名)並びに文化功労者(10名)が24日の閣議で決定した。美術関係では文化勲章に日本画の小倉遊亀、建築学の丹下健三、文化功労者に日本画の山口華楊、彫塑の清水多嘉示、書道の安東聖空が選ばれた。勲章伝達式は11月3日皇居で、文化功労者の顕彰式は同4日霞ヶ関の国立教育会館で行なわれた。
スペイン国王・王妃の来日を記念して、34点の小規模ながら、ベラスケス、ムリリョ、スルバランらスペイン絵画黄金期の画家の作品が、29日から12月21日まで東京国立博物館で公開された。ゴヤの作品も2点特別出品された。
観山の約80点の作品を出陳した展覧会が、4日から11月23日(前後期)まで山種美術館で開催された。
日本人の美意識に深く係わる茶道の美術を、絵画・茶具・書など総計399点に及ぶ作品から通観する展覧会が、7日より11月24日まで東京国立博物館で開催された。国宝31点、重文77点を含み、質の高い作品が多数出品された。
彫刻の森美術館(箱根)開館10周年を記念して制定した高村光太郎賞の第1回はイギリスのレグ・バトラーの「身をかがめる娘」に決定した。この賞は抽象彫刻を対象にした同館のヘンリームーア大賞に対し具象彫刻振興を意図したもので、隔年制で実施される。特別優秀賞は、辻志郎「戒」、小田信夫「ロバと将軍」、フロリアーノ・ボディーニ(伊)「ある女性人物」が受賞。
光悦、宗達から酒井抱一までの作品70余点により琳派の流れを概観する琳派絵画展が、13日から10月20日までホノルル美術館で開催された。海外で日本からの琳派の作品がこれだけまとまって展示されるのは初めてで、引続きジャパン・ハウス・ギャラリーで開催された。
新人登龍門として1956年以来続くシェル美術賞の第24回は、「色彩表現の追求」をテーマに選考され、次のように決定した。 1等…西田洋一郎「プリズム分光景」 2等…松尾裕人「作品6―A、6―B(M・カネミツ氏へ捧げる)」 3等…田中純一「行き詰まった話」、出口修「文明は今No.21」、山口貞次「華やかなる墓碑銘B」
文化財の修理保存措置から模写・模造品制作、後継技術者の養成研修、国際交流をはかる場として、京都国立博物館内に新設された文化財保存修理所が業務を開始し、25日午後その内容が公開された。
ギリシア・グーランドリス家のコレクションになる彫像・壺・皿・装身具など、ギリシア文明の源流を偲ばせる美術品210点を出陳した展覧会が、26日から10月19日まで国立西洋美術館で開催された。
上野の国立科学博物館に常設展示中の青銅製魔鏡2枚が盗まれていたことが、17日明らかにされた。内1枚は日本でも最高級の魔鏡であった。
フランスの総合的な文化センターであるポンピドゥ国立芸術文化センターの所蔵品87点を展観した美術展が、19日から10月5日まで、東京国立近代美術館で開催された。引続き京都国立近代美術館で開催。
雪舟最晩年の作とみられる「寿老図」が、5日ボストン美術館で発見された。
プラハ国立美術館・毎日新聞社主催、外務省・文化庁・チェコ文化省・大使館後援の「プラハ国立美術館展」が10日から8月5日まで日本橋高島屋で開催され、ボヘミア絵画からフランドル絵画まで69点が出品された。東京展を皮切りに宇都宮・名古屋・福岡・奈良各地を巡回した。
鹿苑寺金閣の立つ鏡湖池が、江戸時代中期頃までは現在の池の南側にも広がっていたことが、明らかとなった。これまでも南側の不自然な堤防が疑問視されてきたが、古絵図との比較でわかったもの。
’80年代社会のデザインから21世紀の日本社会を考える主旨のもとに、デザイナー、建築家、学者ら40数人(発起人代表・梅原猛)が日本文化デザイン会議を結成、7月3日より2日間横浜市で第1回会議を開催した。