VOCA賞受賞者決定

2012年12月

平面美術の若手作家を奨励するVOCA賞の受賞者は「あの日の眠りは確かに熱を帯びていた」を制作した鈴木紗也香に10日決定した。VOCA奨励賞は柴田麻衣と平子雄一、佳作賞は大﨑のぶゆきと吉田晋之介、大原美術館賞は佐藤翠にそれぞれ贈られることとなった。受賞作等を展示するVOCA展2013は2013年3月15日から3月30日まで東京都の上野の森美術館で開催された。 (English)

登録有形文化財登録の答申

2012年12月

文化審議会(会長:宮田亮平)は14日、戦後日本の復興と高度経済成長の象徴として親しまれてきた東京タワー(東京都港区)や1933年に建てられたアールデコ風の住宅である旧岡田家住宅主家(北海道旭川市)、1811年完成の浄土真宗寺院である蓮慶寺本堂(愛知県阿久比町)、高さ44mで現役の灯台では国内最高の出雲日御碕灯台(島根県出雲市)など126件の建造物を登録有形文化財にするよう田中真紀子文部科学相に答申した。 (English)

第24回倫雅美術奨励賞受賞者決定

2012年11月

優れた美術評論や美術史の研究を顕彰する倫雅美術奨励賞(主催:公益信託倫雅美術奨励基金)の第24回目の受賞者が発表され、美術史研究部門は蔵屋美香(東京国立近代美術館美術課長)で、「ぬぐ絵画―日本のヌード1880-1945」展の企画と図録論文が評価された。美術評論部門は成相肇(東京ステーションギャラリー学芸員)で、前任の府中市美術館が昨年度に開催した「石子順造的世界 美術発・マンガ経由・キッチュ行」展の企画と図録論文が評価された。 (English)

芸術院新会員決定

2012年11月

日本芸術院(院長:三浦朱門)は30日、芸術活動に顕著な功績があったとして新たに8名を同院新会員に選出したと発表、美術関係では日本画の山崎隆夫、洋画の池口史子、彫塑の神戸峰男、書の井茂圭洞が選ばれた。12月15日付で田中真紀子文部科学相により発令された。 (English)

第34回サントリー学芸賞受賞者決定

2012年11月

第34回サントリー学芸賞(主催:サントリー文化財団)が13日に決定、美術関係では芸術・文化部門で水野千依『イメージの地層』(名古屋大学出版会)が受賞した。 (English)

名勝・史跡指定の答申

2012年11月

文化審議会(会長:宮田亮平)は16日、安珍・清姫伝説の舞台になった道成寺境内(和歌山県日高川町・御坊市)など8件を史跡に、旧関山宝蔵院庭園(新潟県妙高市)など3件を名勝に指定するよう田中真紀子文部科学相に答申した。また瓢箪島(広島県尾道市、愛媛県今治市)など3件を登録記念物に、最上川の流通・往来および左沢町場の景観(山形県大江町)を重要文化的景観にするよう答申した。 (English)

「TOKYO1955-1970:新しい前衛」展の開催

2012年11月

18日よりニューヨーク近代美術館で「TOKYO1955-1970:新しい前衛」展が開催された(2013年2月25日まで)。1960年代を中心とする東京で繰り広げられた前衛的な試みを、多様なメディアの作品を通して紹介する内容で、日本戦後美術史への関心と研究が米国を中心に近年高まりを見せる中での本格的な展観となった。 (English)

第24回国華賞受賞者決定

2012年10月

日本・東洋美術に関する優れた研究を対象とする第24回国華賞は、肥田路美・早稲田大学教授の著書『初唐仏教美術の研究』(中央公論美術出版、2011年12月)、塚本麿充・東京国立博物館研究員の論文「皇帝の文物と北宋初期の開封」(『美術研究』404・406号、2011年8月・2012年3月)に贈られることが決定した。 (English)

重要文化財(建造物)指定の答申

2012年10月

文化審議会(会長:宮田亮平)は19日、昭和初期に整備された旧佐渡鉱山採鉱施設(新潟県佐渡市)など建造物6件を重要文化財に指定し、江戸時代~昭和初期に建てられた町屋が残る富山県高岡市の金屋町地区など4地区を重要伝統的建造物群保存地区に選定するよう、田中真紀子文部科学相に答申した。 (English)

文化勲章受章者、文化功労者決定

2012年10月

政府は30日、2012年度の文化勲章受章者6名と文化功労者15名を決定した。美術関係では、美術評論家の高階秀爾、日本画家の松尾敏男が文化勲章受章者に、画家・絵本作家の安野光雅、日本画家の中路融人、アニメ映画監督の宮崎駿が文化功労者に選ばれた。 (English)

東京ステーションギャラリーのリニューアルオープン

2012年10月

東京駅丸の内駅舎の復原工事に伴い、2006年より休館していた東京ステーションギャラリーが、駅舎の再開業に合わせ1日にリニューアルオープンした。丸の内北口にほぼ直結する位置に移転し、ホワイトウォールの3階と煉瓦壁による2階の展示室で構成。開館記念展として「始発電車を待ちながら 東京駅と鉄道をめぐる現代アート 9つの物語」(10月1日~2013年2月24日)を開催。 (English)

「維新の洋画家 川村清雄」展の開催

2012年10月

8日より東京都江戸東京博物館で特別展「維新の洋画家 川村清雄」が開催された(12月2日まで)。海外で本格的な油彩画技法を学びながら江戸文化に根ざした日本的な洋画を制作した川村清雄の画業を検証する同展は、遺族から同博物館等へ寄贈された膨大な関係資料をもとに構成され、フランス、オルセー美術館が所蔵する「建国」といった在外の川村作品も交えた展観となった。同展は静岡県立美術館(2013年2月9日~3月27日)に巡回した。 (English)

日中関係の悪化による美術展の中止

2012年10月

9月の尖閣諸島国有化により日中関係が悪化する中、東京藝術大学大学美術館で10日より開催が予定されていた東京藝術大学・中央美術学院交流展「東京 北京 現代アート 紙非紙 2012」が、中国側からの作品運搬及び参加作家の訪日が困難となり、中止となった。また23日から北京の中国国家博物館で予定されていた日中の美術関係者による交流展「日中美術展」も開催が中止された。 (English)

登録有形文化財登録の答申

2012年09月

文化審議会(会長:宮田亮平)は21日、米国出身の建築家ヴォーリズの設計で1937(昭和12)年に建設された滋賀県豊郷町の旧豊郷小学校、仙台市の旧宣教師住宅であるデフォレスト館、現存する大正期のつり橋である岐阜県白川町の白川橋、熊本県人吉市の人吉温泉の老舗、芳野旅館など155件の建造物を新たに登録有形文化財にするよう平野博文文部科学相に答申した。 (English)

「国立デザイン美術館をつくる会」の設立

2012年09月

日本におけるデザインの重要性を広く伝えるとともに、国立デザイン美術館設立に向けて機運を高めることを目的とした「国立デザイン美術館をつくる会」が、デザイナーの三宅一生と美術史家で国立西洋美術館長の青柳正規によって設立された。11月27日には東京ミッドタウンホールで第1回パブリック・シンポジウム「国立デザイン美術館をつくろう!」が開催された。 (English)

東京駅丸の内駅舎の復原

2012年10月

辰野金吾と葛西萬司が設計した東京都千代田区の東京駅丸の内駅舎(重要文化財)が、1914(大正3)年の竣工当初の形態に復原され、1日に全面開業した。同駅舎は1945(昭和20)年の空襲によりその多くが破壊、焼失し、復興工事により失われたドーム屋根に代わって木造八角形の屋根が載せられるなど、本来とは異なる姿のまま60年余が経過。2007(平成19)年より復原工事を開始し、外壁・南北両ドーム内外の意匠を再現、また新たに地下1・2階を増築して免震装置を設置した。 (English)

ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展での日本館、金獅子賞受賞

2012年08月

イタリアのヴェネツィアで開催された第13回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展の授賞式が29日行われ、国別参加部門で、東日本大震災復興における建築の役割をテーマにした日本館の展示「ここに、建築は、可能か」が最高賞の金獅子賞を受賞した。建築家の伊東豊雄らが被災地である岩手県陸前高田市に建築中の集会所「みんなの家」の設計プロセスを紹介したもの。 (English)

平等院鳳凰堂の修理

2012年09月

京都府宇治市の平等院鳳凰堂(国宝)の56年ぶりとなる修理が3日に着工した。今回の修理では平成26年までに瓦を全面的に葺き替え、内部を除く壁面や柱を赤色に塗り直し、屋根上の鳳凰(複製品)と宝珠には金メッキを施す予定。 (English)

第24回世界文化賞受賞者発表

2012年09月

世界の優れた芸術家を顕彰する高松宮殿下記念世界文化賞(主催:公益財団法人日本美術協会)の第24回受賞者が12日発表された。美術関係では、絵画部門で蔡國強(中国)、彫刻部門でチェッコ・ボナノッテ(イタリア)、建築部門でヘニング・ラーセン(デンマーク)が受賞した。 (English)

第7回西洋美術振興財団賞受賞者決定

2012年07月

西洋美術の理解や研究発表などに貢献した展覧会に携わった個人・団体を顕彰する西洋美術振興財団賞の第7回目の受賞者が決定した。個人に贈られる学術賞は大島徹也・愛知県美術館学芸員(愛知県美術館と東京国立近代美術館で開催の「生誕100年 ジャクソン・ポロック」展に対して)、新見隆・武蔵野美術大学教授(パナソニック汐留ミュージアムで開催の「ウィーン工房1903-1932 モダニズムの装飾的精神」展に対して)が、団体に贈られる文化振興賞はDIC川村記念美術館を運営するDIC(旧、大日本インキ化学工業)が受賞した。 (English)

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