ザッキン展ひらく

1960年01月

フジカワ画廊招来によるザッキン作品展が朝日新聞社主催のもとに銀座松坂屋で15日から27日まで開かれた。先般の大阪展につづく東京での最初の展観で彫刻50点、グワッシュ素描20点が出陳された。

ベネチアビエンナーレ国際美術展への日本側出品作家きまる

1960年01月

第30回ベネチア・ビエンナーレ国際美術展に出品する作家として山口薫斎藤義重佐藤敬今井俊満浜口陽三柳原義達小野忠弘豊福知徳の8名が選ばれ14日発表された。作品は、絵画が4名で20数点、版画は浜口一人で20点、彫刻は3人で15点が予定されている。作品選出の特色は、日本代表として参加する富永惣一の構想によるもので、現在活動している第一線作家を推し、仕事そのものが世界美術の潮流に深く根ざしていることが重視されたのだという。今回は日本画の出品はない。

デザインハウス開設

1960年01月

ジエトロ(日本貿易振興会)では、東京駅八重洲口の国際観光会館内にジャパン・デザイン・ハウスを開設した、ジエトロの選定した優秀なデザイン商品を常設陳列して、我国デザインの優秀性を海外に宣伝するとともに、その向上を計ろうとするためで、初代館長に小池新二を内定した。3月15日開館をめざして整備中。

ルガーノ国際版画展出品作家きまる

1960年01月

来る4月15日から6月まで、スイスのルガーノで開かれる第6回「ルガーノ国際版画展」への日本の出品作家は次の4名に決定した。海老原喜之助(石版)、初山滋稲垣知雄吉田遠志(木版)。この選考は、国際文化振興会が中心となつて行なわれた。ルガーノ国際展の審査員には、パリ在住の浜口陽三が招れたが、日本人が審査員になるのは今回がはじめてである。

グッゲンハイム美術賞国際審査委員に阿部展也選ばれる

1960年01月

米国のグッゲンハイム財団が設定した国際的な美術賞であるグッゲンハイム美術賞の国際審査委員に、日本から初めて阿部展也(国際造形芸術連盟執行委員)が選ばれた。国際審査委員の構成は、サール(仏)、クーチロス(スイス)と阿部の三人である。なお、日本作家の選考は阿部のほか今泉篤男富永惣一による国内委員によつて決められる。

ビルマに仏像贈る

1960年01月

昨年以来、アジア善隣国民運動中央本部が中心となり、共に仏教国である日本・ビルマ両国親善の一助として、ビルマに仏像を送る計画が進められていたが、このほど香取正彦内藤春治のもとで完成した。仏像はブロンズ製で、純金、メノウ、水晶、白金で仕上げられ、高さ1米、150瓩、製作費は1千万円。1月12日ラングーンで開かれる第4回仏典結集大会の席上贈呈式を行う。

赤門の修理始る

1960年01月

東大の赤門は、現在重要文化財に指定されているが破損が甚しいため、昨年10月から文化財保護委員会の直営工事として根本修理に着手していたが、仮設工事を終り、9日修理事務所開所式を挙行し、いよいよ本格的工事に入つた。修理完了は36年3月末の予定。

エジプト染織美術展開催

1960年01月

世界的コレクションとして知られる鐘淵紡績所蔵の1000余点のエジプト・コプト織から芸大教授新規矩男が選定し、同コレクションを主体にエジプト染織美術を紹介したもの。コプト織の逸品が数多く陳列された。

「安井記念賞」設定

1956年12月

安井曽太郎の業績をながく記念する事業の一つとして、「安井曽太郎記念賞」が設定された。これには、安井曽太郎遺作展の純益の一部が当てられるもので、優秀作品を発表し将来有望とみられる新進洋画家一名に対し、正賞時計一個、副賞二○万円が贈られる。来年から実施され、故人の命日の一二月一四日に受賞者を発表し、運営は日本美術家連盟会長前田青邨、国立近代美術館々長岡部長景ほか六名の運営委員があたり、受賞者選考には別に選考委員をきめる。

世界美術展に川合玉堂作品出品

1956年11月

運輸省では来年一年間アメリカ主要都市を巡回する「世界美術展」(官設旅行機関国際同盟―IUOTO主催)に川合玉堂作「鵜飼」を出品することになり、二八日発送した。

朝日広告賞(第一部)

1956年11月

昭和三一年度朝日広告賞第一部は次の通り決定発表された。 新聞広告用デザイン 新聞広告賞―高橋清隆、三沢幸三合作(大日本セルロイド) 広告写真 朝日広告賞―海老原一雄(第一生命保険)

商業デザイン受賞者

1956年11月

毎日新聞社主催日本宣伝美術会協賛による第二四回産業デザイン振興運動「一九五六年度商業デザイン」表彰式が二○日行われた。 受賞次の通り A部門(新聞広告図案)内閣総理大臣賞 天野秀夫(デザイン) 上野壮夫(文案) B部門(ポスター図案)通産大臣賞 秋房高保 C部門(コマーシャル・フオト)通産大臣賞 沢田外喜他二八名

飛鳥寺第二次発掘

1956年11月

五月に引続き二○日から開始された飛鳥寺発掘は着々成果をあげ、今回は東金堂、中門、南大門等の規模がほぼ明らかとなつた。

源氏物語絵巻展

1956年11月

日本経済新聞社では創刊八○周年を記念して、根津美術館との共催で、一六日から一二月三日まで同館で源氏物語絵巻の展観を行つた。源氏物語絵巻の徳川黎明会、益田家の両本の現存分全部をはじめて公開したもので、参会者も多く、評判もよかつた。

国宝、重要文化財新指定

1956年11月

文化財保護委員会では一六日、国宝第一○回、二八点、重要文化財第九回、一四八点の新指定を発表した。今回の国宝中には李廸紅白芙蓉図、檜図屏風、東大寺僧形八幡神像及秋萩帖等が含まれ、これまでの累計は国宝七九八点、重文六八八三点となつた。

米国から工業デザイナーを招請

1956年11月

通産省産業工芸試験所ではアメリカの工業デザイナー三名を招請し、東京及び大阪名古屋に一二日から三週間に亘つて講習会を開きインダストリアル・デザインに於ける一般知識と実技を指導した。

雪舟展

1956年11月

雪舟歿後四五○年記念行事として、京都国立博物館で一○日から二四日まで開催、東京の春の展覧会と同様の企劃であつたが、京博独自の見解に基いた陳列が行われた。

野口英世博士胸像贈呈式

1956年11月

故野口英世の偉業を慕う米国人たちの手で、博士の胸像が作られ、九日国際文化会館で関係者により贈呈式が行われた。胸像は彫刻家ハフの製作になり、高さ三三吋で「米国加州アラメダ海軍航空基地協会は米国民を代表して日米友好親善の象徴として日本国民へ贈呈する」と刻まれており、郷里の小学校に送られる。

to page top