マイヨール展
1963年08月パリ国立近代美術館とヴィエルニ夫人他各国の所蔵家からの出品になるもので代表的彫刻60余点、デッサン60余点が国立西洋美術館で2日から9月15日まで展観された。
パリ国立近代美術館とヴィエルニ夫人他各国の所蔵家からの出品になるもので代表的彫刻60余点、デッサン60余点が国立西洋美術館で2日から9月15日まで展観された。
アルメニアからアメリカに移住、アメリカ現代美術の指導的役割を果したアーシル・ゴーキーのデッサン50点の展観でニューヨーク近代美術館から送られたもの。同美術館と読売新聞社主催で池袋西武百貨店で26日から11日迄開かれた。
7月3日兵庫県加古川市加古川町の鶴林寺宝物館から白鳳期の名作「聖観音立像」が盗み出されたが、2日後の5日夜逮捕された犯人の自供により手首、天衣などに損傷をうけた姿で、神戸市天王谷川の川底から発見された。
すでに「世界彫刻シンポジウム」はユーゴスラヴィアやオーストリアで開催され大きな成果をあげたが、今回は日本で、朝日新聞社主催(経費負担)のもとに神奈川県真鶴の道無海岸で1日から3カ月間開かれた。参加者は、富永惣一を委員長とする選考委員会によつて選ばれた日本側6名の他、外国側5カ国6名。 (日本)本郷新、木村賢太郎、鈴木実、水井康雄(在パリ)、毛利武士郎、野水信 (外国) (フランス)クーチュリエ,ロベール(二点制作)、リプシ,モーリス(二点制作) (ドイツ)バウマン,ヘルベルト (キューバ)カルディナス,オギュスタン(2点制作) (スイス)ポンセ,アントワーヌ (イタリア)シニョーリ,カルロ 作品は東京新宿御苑に運搬され、全作品15点が10月5日から31日迄公開され、更に明年、オリンピックには、スタジアムの周辺を飾ることになつている。
中国対外文化協会の招待で中国を訪れる「訪中日本画家代表団」の中川一政(団長)、硲伊之助、木下義謙、鳥海青児、杉本健吉等5名は26日出発、北京に向つた。代表団は、写実を主体とした我国の油絵約90点を持つて北京、上海で展覧会を行う。
創作版画運動の興つた明治末から大正12年関東大震災迄の第一期創作版画の歩みを回顧展望しようと試みたもので、橋口五葉、竹久夢二等の新版画も加え100余点に及ぶ、大正期を対象とした初めての版画展であつた。日本浮世絵協会主催で14日から19日迄日本橋白木屋で開かれた。
昨年6月6日落成式を終え、コンクリート壁の乾燥をまつていた竜子記念館(東京都大田区新井宿)は1年後の6月6日、竜子の誕生日を記念して自作を展示、開館した
昭和4年創立以来34年継続した中村岳陵の私塾「蒼野社」は、この度、塾生個々の自由研究の道をひらくために解散した。
「鳴竜」の別名をもつて世に知られる日光本地堂は、昭和36年3月15日の出火により、その4割を焼失したが、復旧工事が工費2億6千万円、工期60カ月の予定をもつて、1日から始められた。
文化財保護委員会では、前年度に引き続き、5月27日から1週間にわたつて比叡山の文化財調査を行なつた。今回は山下の坂本に集中する各里坊を中心に調査した結果、明王院の本尊木造千手観音立像(平安後期)をはじめ、絵画、彫刻、工芸、書跡などの注目すべき遺品多数を見出した。
愛知県犬山市の入鹿湖畔70万平方米に明治時代の古い建築、その他の貴重な明治資料を集めて永久に保存しようという「明治村」の建設が計画されていたが、5月25日、「明治村」の起工式が同地で行われた。名古屋電鉄が主体となり、愛知県、国立公園協会、国学院大学、名古屋工業大学、明治文化研究家等によつて計画がたてられている。
4月24日未明、神奈川県箱根町箱根神社所有の重要文化財箱根権現縁起一巻が盗難にあつたが、5月11日、神社から3キロ離れた山中で無事発見された。
隔年に開かれる日本国際美術展は第7回展を迎へ10日から30日迄東京都美術館で開かれた。展示作品は外国部11ケ国の現代絵画と日本部は代表作家の新作、それに今回はイギリス現代彫刻が特別陳列された。
カンボジアが誇る古代クメール文化の遺跡、アンコール・ワットの遺品と、カンボジア王家の秘蔵品を紹介する「カンボジア王国秘宝展」が5月1日から12日まで、上野の松坂屋で開催された。
岐阜県美濃市教育委員会は、さる三月から二カ月にわたつて、円空の作品を中心に市内の文化財調査を行なつたが、この結果、55体の円空像と旅日記四冊を発見した。
東京国立文化財研究所の久野技官らの調査で、千葉県茂原市三ヶ谷、永興寺の仏像三体が鎌倉時代の作であることがわかつた。そのうちの本尊釈迦如来立像は清涼寺式の作である。
朝日新聞社主催、外務省、文部省、ドイツ大使館後援のもとに13日から5月14日迄、池袋・西武百貨店でひらかれた。ドイツ表現派は、大正期の我国の洋画界にも少なからぬ影響を与えたもので、同派の代表的作家24人の作品168点に及ぶブーハイムコレクションの展観は注目をあつめた。
11日和歌山県高野山町高野山の光台院客殿から出火し、同客殿は全焼した。この火災により狩野探幽筆の壁画竜虎図が焼失し、山雪筆の山水襖絵四面中二面が破損したが、重文指定物件の快慶作仏像三体及び毘沙門天像は難をまぬかれた。
ビュッフェ展は「その芸術の全貌」の副題が示すように1944年(16才)から1962の近作迄、代表作84点を系統的に選び展示したもので、国立近代美術館(4月11日―5月12日)及び同京都分館(5月30日―6月30日)で開かれた。
昭和37年度第19回日本芸術院恩賜賞と同院賞の受賞者が10日決定、5月15日授賞式が行われた。美術関係者は次の通りである。 恩賜賞 河村蜻山(工芸・陶磁) (帝・文・日展に出品し、工芸界に尽した功績に対し。) 芸術院賞(第一部・美術) 奥田元宋(日本画) (第5回日展出品「磐梯」に対し) 山田申呉(日本画) (第5回日展出品「嶺」に対し) 田村一男(洋画) (第5回日展出品「梅雨高原」と近年の日展作品に対し) 中村琢二(洋画) (第5回日展出品「画室の女」と第24回一水会展「男の像」に対し) 大内青圃(彫刻) (昭和37年個展「多羅菩薩」と一連の仏教彫刻に対し) 中川清(彫刻) (第5回日展出品「あるく」と近作に対し) 番浦省吾(工芸・漆) (第5回日展出品「象潮」に対し) 森野嘉光(工芸・陶芸) (第5回日展出品「塩釉三足花瓶」に対し) 山崎節堂(書) (第5回日展出品「古諺」及び近作に対し)