東京国際版画ビエンナーレ展
1962年10月国立近代美術館、読売新聞社共催の第3回東京国際版画ビエンナーレ展は、世界の45ケ国から223人の作家が参加、632点の作品を集めて6日から11月11日迄、国立近代美術館で開かれた。国際審査会は、米国、イタリア、フランス、ユーゴ、オーストラリア、パキスタン、日本から各1名が出て、国際大賞など9つの授賞を決定した。
国立近代美術館、読売新聞社共催の第3回東京国際版画ビエンナーレ展は、世界の45ケ国から223人の作家が参加、632点の作品を集めて6日から11月11日迄、国立近代美術館で開かれた。国際審査会は、米国、イタリア、フランス、ユーゴ、オーストラリア、パキスタン、日本から各1名が出て、国際大賞など9つの授賞を決定した。
岡倉天心の生誕100年を記念して、日本美術院、東京芸術大学、朝日新聞社共催で2日から天心の遺稿、遺品等約100点を中心に、関係の深かつた日本美術院作家の作品を併せて展観された。会場は東京芸大と上野松坂屋の2ケ所が使われた。続いて大阪(23日―28日)静岡(11月6日―11日)で開かれた。
奈良県教育委員会による高市郡明日香村、飛鳥遺跡、板葺宮伝承地付近の第3次調査は1日から年度いつぱい行なわれた。事業費は100万円。
文化財保護委員会による文化財集中地区特別調査の第2回目、比叡山延暦寺文化財特別総合調査が、東塔、西塔、横川、飯室、無動寺谷、その他にわたつて行なわれ、版画、彫刻、工芸などが調べられた。
国立西洋美術館では読売新聞社との共催で29日から10月28日まで、我国では最初の大規模なミロ版画展を開いた。版画157点、布地の巻物1点、挿絵70点、ポスター8点がフランスから直送された。
藤山愛一郎のコレクション展で28日から10月3日まで毎日新聞社主催のもとに東京・東横百貨店で開かれた。ルノワール、マチス、ドラン等外国作品の他、安井曽太郎、梅原竜三郎、小出楢重、岸田劉生など70余点が出品された。
文化財保護委員会が34年7月から3,000万円をかけて工事をしていた東京都文京区の根津神社(通称根津権現)の修理が完成、21日から復興報告大祭が行なわれた。
徳川美術館では、主な蔵品を公開する「徳川美術館名宝展」を19日から10月7日まで、中部日本新聞社との共催で、名古屋松坂屋および徳川美術館において催し、国宝源氏物語絵巻をはじめ、絵画、書跡、陶器、漆芸品、染織品、武具、刀剣など約400点を展観した。
日本におけるサロン・ド・メ展は1951年に第1回展がひらかれ戦後の日本画壇に新風を送つたが、それから10年を経た本年第2回目の日本展である。今回日本に送られてきた作品は、1962年度の「サロン・ド・メ」からピカソ、クラベ、マッソン、エルンスト等のほか新鋭作家の作品が選抜構成されたもので、油絵、彫刻、版画134点、第1回展にくらべ非具象傾向が主流になつてきている。毎日新聞社主催、外務省、フランス大使館後援で8日から10月2日まで東京・西武百貨店で開催された。
1日午後5時10分ごろ、京都市右京区妙心寺境内の重要文化財鐘楼附近から出火、同鐘楼を全焼した。
国立近代美術館は創立10周年を記念して、明治以降の名作による「近代屏風絵」展を1日から27日迄開いた。
前年に引きつづき奈良国立文化財研究所の手によつて、西大寺の総合文化財調査が、工芸品、文書を中心に行なわれた。
文人画家田能村竹田の代表作を網羅した展覧会が8月21日から26日まで、日本経済新聞社の主催のもとに東京日本橋・三越で催され、船窓小戯帖、亦復一楽帖など約75点を展観した。
正倉院に秘蔵されている奈良時代の焼物「正倉院三彩」が日本製か中国製かの問題を解決すべく、12日から始まつた曝涼を機会に、日本陶磁協会理事小山富士夫氏らが調査した結果、日本製との結論を下した。
エジプトガラス、ローマングラスなど、いわゆる古代ガラス約120点を中心に、英、独、伊、和蘭陀、印度、中国、などの近世ガラス50余点を加え、系統的にガラス工芸の歩みを紹介したもの。日本陶磁協会、読売新聞社主催で7日から19日まで、東京・白木屋で開かれた。
昭和36年1月から行なわれていた、高野山の重要文化財薬師堂の位碑堂の半解体修理が完成、31日竣工式が行なわれた。この両堂は、徳川家光が寛永2年から8年をついやして建てられた最古の東照宮である。
25日未明、無形文化財「壬生狂言」で知られる京都市中京区の真言宗大本山壬生寺本堂が全焼、同寺の重要文化財の内、6点を焼失した。
明治天皇50年祭を記念して、明治天皇遺愛品、宮廷にゆかりの深い美術品、帝室技芸員の手になる門外不出の美術品などを展観、主催は明治神宮と毎日新聞で25日から8月5日まで東京日本橋・三越で開かれた。
昭和34年度以降4ケ年計画で実施されている史跡秋田城跡の最終年度の発掘が行なわれた。
神奈川県立近代美術館で8日から8月26日迄ひらかれた万鉄五郎展は、万の美術学校入学前の作品から晩年作まで、油絵180余点、水彩50余点、木版、水墨画、デッサン約100点に及び、万鉄五郎の、初めての大規模な回顧展であつた。