第11回仏教伝道文化賞

1977年03月

仏教伝道文化に貢献した人たちに贈られる仏教伝道文化賞の贈呈式が、26日港区芝の仏教伝道センタービルで行われた。美術関係では日本画家平山郁夫が選ばれた。

重要無形文化財保持者(人間国宝)認定

1977年03月

文化財保護審議会(田中義男会長)は、25日重要無形文化財(人間国宝)5人を認定し、海部文部大臣に答申した。また「輪島塗」を重要無形文化財の総合指定とし、昨年から補助金を出して奨励している文化財保存技術をもつ9人1団体を認定した。認定者はつぎの通り。近藤悠三(染付)(ざくろ、梅花、山水などのモチーフを、絵画的な筆致と濃淡の諧調によって表す技法で、現代の陶芸界にあって全く独自の境地を示す)。香取正彦(梵鐘)(比叡山延暦寺阿弥陀堂の梵鐘、池上本門寺梵鐘、広島市原爆記念日使用の「平和の鐘」などの製作者。古鐘を調査研究し、これに基づいて80余の優れた梵鐘を制作している)。関谷四郎(鍛金)(金属を鉄床等の上に置いて金槌、木槌で打ちながら成形してゆく手法の名手で、至難な接ぎ合せにすぐれている)。

日本の山水画展

1977年03月

東京国立博物館は、朝日新聞社と共催で、「国華」刊行1000号を記念して、平安時代から江戸時代後期に至る山水画の名品60点を、19日から5月5日まで展示した。

第33回(昭和51年度)日本芸術院賞

1977年03月

今年度日本芸術院賞と恩賜賞が17日決まった。美術関係受賞者はつぎの通り。恩賜賞―第1部美術・伊藤清永(洋画)第8回日展出品作「曙光」に対し。日本芸術院賞―加藤東一(日本画)「女人」(51年度日展出品作)に対して。淀井敏夫(彫塑)「ローマの公園」(51年二科展出品作)に対して。以上の受賞者は総会の承認を得て正式決定となり、受賞式は6月上旬東京上野の同院で、天皇陛下臨席のもとに行われる。なお受賞者には50万円の賞金と賞状、賞牌が贈られ、恩賜賞にはさらに陛下から花びんが贈られる。

妙心寺名宝展

1977年03月

京都国立博物館で、15日より4月10日まで開催、106件が展示された。

第27回(昭和51年度)芸術選奨決定

1977年03月

芸術の各分野で、昨年1年間すぐれた業績をあげた人々に与えられる芸術選奨受賞者が2日決定し、文化庁から発表された。美術関係つぎの通り。文部大臣賞―日本画家福王寺法林(院展出品作「ヒマヤラ連峰」など一連の作品は、直接ヒマヤラに取材し、日本画の新しい可能性の開拓につとめてきた)。染織工芸家鈴田照次(日本伝統工芸展出品の「木版摺更紗とり文着物」は、中絶していた鍋島更紗の再生に成功した作者による秀作)。文部大臣新人賞―建築設計・象設計集団(代表―大竹康市)、沖縄今帰仁村公民館の設計。

第6回平櫛田中賞きまる

1977年02月

第6回平櫛田中賞は、小畠広志(1935生、東京都武蔵野市出身 東京芸大彫刻科卒、二科会々員)「凉炎」に決定した。受賞記念展は5月26日から31日まで高島屋で開催される。

高松塚などから新発見の考古品展

1977年02月

この10年間に新たに出土し、文化庁で保管する埋蔵文化財62件の特別展観が東京国立博物館において2月1日から3月6日まで行われた。

第25回毎日インダストリアルデザイン賞きまる

1977年01月

第25回ID賞は、毎日新聞社主催、通産省後援のもとに行われ、今回は主課題「企業のもとめるデザイン」136点、特別課題「76自己のもとめるデザイン」25点、の応募があった。審査の結果主課題15点、特別課題1点の入賞が決定した。主課題特選1席(通産大臣賞状・毎日ID賞牌・賞金百万円)数字と生活―西村博史。同2席(工業技術院長賞状、毎日ID賞牌・賞金50万円)家庭用ジグザグミシン頭部―久保雅義。同3席(毎日ID賞牌、賞金30万円3点)新しい炎を創る―杉本智昭、同題―新谷外喜男、横内富義、倉田宗治。記憶はきえる記録はいきる―大洞健史、日詰一彦、栗生修臣。課題賞(毎日ID賞牌・賞金5万円10点)数字と生活―磯部晴樹、夢を育てる子供の新しい生活用具―川上嘉彦ほかで、入賞作品展は1月31日から2月5日まで、東京日本橋の大日本インキ・デイックビル17階で開かれる。

東京芸術大学に大学院博士課程新設

1977年01月

52年度予算案決定にともない、文部省が20日まとめた今春の国立大学、大学院の学生増募計画で東京芸大に初めて博士課程の設立が認められた。同大の大学院博士課程は美術、音楽の二研究科で定員は各15名である。

第4回山種美術館賞きまる

1977年01月

山種美術館主催による日本画新鋭選抜の第4回山種美術館賞(隔年制)が、このほどきまり、大賞(賞金百万円)に竹内浩一(京都市在住、山口華楊晨鳥社所属、35才)「猿図」。優秀賞(賞金各50万円)丹羽尚子(大阪府出身、日展系35才)「ひとりごと」、小泉淳作(神奈川県出身、創画会系52才)「奥伊豆風景」が選ばれた。なおこのコンクールの審査は、美術関係のジャーナリストから推薦された41人の作品を対象に行われ、候補作品を集めた「山種美術館賞展」は2月4日から3月27日まで同美術館で展観される。

第18回毎日芸術賞きまる

1977年01月

毎年芸術各分野で優秀にして新鮮な業績をあげた個人或いは団体に対して贈られる毎日芸術賞が1月1日決定し、発表された。同賞は各界専門家の意見をもとに毎日新聞社が選考するが、今年の美術関係受賞者は村野藤吾小山敬三美術館の設計)に決定した。

重要文化財新指定

1976年11月

19日、民家11件14棟、社寺その他6件20棟が重要文化財に指定された。

横山大観記念館開館

1976年11月

近代日本画の発展につくした横山大観の功績を記念して、その旧宅(東京・台東区池之端1―4―24)を財団法人横山大観記念館として保存することとなり、24日から一般に公開された。

ヴァンゴッホ展

1976年10月

オランダ国立ゴッホ美術館の協力によってゴッホの油彩、淡彩、素描計100点によるゴッホ展が、30日~12月19日、国立西洋美術館で開催された(京都展:1977年1月6日~2月20日、名古屋展:2月24日~3月14日)。

文化勲章、文化功労者

1976年10月

昭和51年度の文化勲章・文化功労者は、文部省の選考審査会(会長・稲田清助)をへて26日の閣議によって正式に決定した。美術関係としては、文化勲章に日本画家の小野竹喬(本名・英吉)と漆工芸家の松田権六、文化功労者に陶芸家の清水六兵衛と染織工芸家の芹沢銈介が選ばれた。

王朝美術名品展

1976年10月

天皇陛下ご在位50年を祝賀し、東京国立博物館・東洋館において、奈良、平安、鎌倉時代の王朝期を代表する美術・工芸品が展示され(26―11月23)、平常公開の機会の少ない正倉院御物や皇室御物をはじめ、博物館、社寺の名宝が一堂に集まった。

速水御舟展

1976年10月

安宅産業倒産によって散逸を危ぶまれていた速水御舟の作品108点が一括して山種美術館へ移ったこともあって、久しく待望されていた「速水御舟展」が19日~11月7日(前期)、11月11日~28日(後期)に東京・山種美術館で開催された。

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