山梨県がミレーの作品を購入

1977年09月

山梨県は昭和53年11月にオープン予定の山梨県立美術館の所蔵品の目玉として、ミレーの「種まく人」(1億7千万円)、「夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い」(7千5百万円)の二点を購入し、このほど報道関係者等に公開した。この二点はニューヨークのオークション(4月28日)に出たのを東京・飯田画廊が入手したもので美術関係者の間で大きな反響を呼んだ。なお、ヘンリー・ムーアの彫刻「四つに分かれた横たわる人体」(ブロンズ7千万円)も購入作品として公開された。

いわさきちひろ絵本美術館開館

1977年09月

わが国初の絵本美術館「いわさきちひろ絵本美術館」が、9月10日東京都練馬区下石神井4―7―2にオープンした。200㎡の敷地に鉄筋二階建の建物で、開館にあたって代表作「あかいふうせん」「ポチのきたうみ」「戦火のなかのこどもたち」の原画が展示され、また、海外、日本の絵本を集めた図書室も公開された。

大分県立芸術会館開館

1977年09月

25日、大分市大字牧に大分県立芸術会館(館長山本峯生)が完成、開館した。同館は展示室のほか、ホールを併設し、県民のための総合的文化施設として設計されたものである。

桂離宮第一期解体終る

1977年07月

老朽化のため、昭和51年7月から行なわれていた桂離宮の解体工事の第一期分の古書院、中書院の解体はこのほど終了した。

北海道立近代美術館開館

1977年07月

昭和48年に建設準備室が設けられ進められてきた北海道立近代美術館(札幌市)が、7月21日開館した。開館記念として、西ドイツ、ミュンヘン市の協力により<世紀末から青騎士へ・ミュンヘン近代美術展>が開催された。

美術家の芥川賞受賞

1977年07月

第77回芥川賞選考委員会は、14日同賞の1人に版画家池田満寿夫の「エーゲ海に捧ぐ」(「野性時代」1月号)を選出し、版画家の芥川賞受賞ということで話題をまいた。

戦争画の公開

1977年07月

永久貸与の形でアメリカから一括返還され、東京国立近代美術館に保管されていた戦争画153点は、昨年度までに補修が完了し、展示可能な約50点が、9日から同館において随時、分割展示されることとなった。

素朴な画家たち展

1977年07月

ヨーロッパとアメリカ七カ国、32人の画家たちによる「素朴な画家たち」展が7月9日から8月28日まで東京国立近代美術館で開催され(主催/東京国立近代美術館、朝日新聞社)、アンリ・ルソーらの名作139点が展示された。また、同展は引き続き大阪市立美術館でも開催された。

彫刻の森美術館大賞

1977年06月

第3回彫刻の森美術館大賞展(6月5日~11月30日)の大賞は、清水九兵衛「アフィニティの継続」に決定、授賞式は6月4日、同館において行なわれた。

高台寺傘亭、時雨亭修理完了

1977年05月

老朽化と白蟻の被害のため、昭和51年秋から修理が行われていた京都市高台寺の重文・茶室傘亭・時雨亭は、このほど修理が完了した。

「アートクラブ」解散

1977年05月

昭和28年(1953)に国際アートクラブ日本支部(通称アートクラブ、会長岡本太郎)として発足、現代的意義ある芸術の発展をめざして多彩な会員を擁し、「世界・今日の美術展」(昭和31年)の開催などの活動をおこなってきたアートクラブは、昭和40年以降ほとんど活動を停止していたが、このたび解散を決定した。

観音菩薩展

1977年04月

奈良国立博物館は、飛鳥時代以来、ひろくわが国民に親しまれてきた観音信仰を代表する観音菩薩の彫刻、絵画162点を、29日から5月29日まで展観した。

第13回現代日本美術展

1977年04月

第13回現代日本美術展(毎日新聞社、日本国際美術振興会主催)が28日東京都美術館で開幕された。受賞は事前に銓衡発表されたが、大賞は市川治之「PRESS AND PRESSED I」に決定、その他の各美術館賞もそれぞれ選出された。

大徳寺聚光院茶室の解体修理完了

1977年04月

老朽化のため、昭和50年4月から解体修理が行われていた京都市大徳寺聚光院の茶室(重文)は2年ぶりに修理が完了し、16日落慶法要が営まれた。

長岡京発掘

1977年04月

京都市埋蔵文化財研究所が京都市伏見区で行っていた長岡京発掘調査は16日終了、三条大路並に周辺の屋敷群址を発見した。

パリで唐招提寺展

1977年04月

6日から5月22日までパリのプチ・パレ美術館で文化庁、外務省、国際交流基金主催の「唐招提寺展」が開かれることになり、国宝鑑真和上像、仏像九体(重文)など国宝・重文16点、東山魁夷の大障壁画28面が出品された。

文化財の新指定

1977年03月

今回指定された物件は、京都市来迎院蔵日本霊異記2帖、大和郡山市額安寺蔵額田寺伽藍並条里図が国宝に指定されたほか、美術工芸部門では重要文化財に絵画26件、彫刻7件、工芸品17件、書籍・典籍17件、古文書11件、考古資料7件、歴史資料2件、建造物部門では重要文化財に民家4件、洋風建築4件、社寺建築その他7件がそれぞれ指定され、重要伝統的建造物群保存地区に2個所が選定された。

美術院が吉川英治文化賞受賞

1977年03月

財団法人美術院(京都国立博物館内)は、長年にわたる仏像修理の功績によって第十一回吉川英治文化賞を受賞した。

第20回安井賞きまる

1977年03月

第20回安井賞に横尾茂「里のひろみとうちのはあちゃん」が選ばれた。受賞者は「水墨はいつも理想の表現として頭にある。それを油絵でどこまで出せるかが私の課題です」と述べていて、日本的美術スタイルを踏襲、活用した作品が多い。

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