第20回平櫛田中賞受賞者決定

2001年03月

平櫛田中の業績にちなみ優れた彫刻家を顕彰するために昭和47年に創設された同賞(岡山県井原市主催)は、三沢厚彦に決定した。授賞式は、7月26日、東京銀座、三笠会館で行われ、受賞記念展は同月、日本橋高島屋で開催された。

第26回木村伊兵衛賞受賞者決定

2001年03月

故木村伊兵衛の業績を記念して朝日新聞社が、昭和50年に創設した同賞は、長島有里枝(27)(写真集『PASTIME PARADISE』)、蜷川実花(28)(写真集『Pink Rose Suite』、『Sugar and Spice』)、HIROMIX(24、本名、利川裕美)(写真集『HIROMIX WORKS』)の3氏に決定した。授賞式を4月24日に行い、受賞写真展を同日からミノルタフォトスペース新宿等で開催した。

芸術選奨受賞者決定

2001年03月

芸術の分野で昨年一年間に優れた業績をあげた人々に贈られる芸術選奨の受賞者が、3月23日文化庁より発表された。美術関係では、ファションデザイナー川久保玲(58)(「コム デ ギャルソン」コレクション)、日本画家小島悠司(57)(「小島悠司―凝視される大地―展」)が文部科学大臣賞、また洋画家野田裕示(48)(「WORK―1316」)、美術史家坂上桂子(43)(『夢と光の画家たち―モデルニテ再考』)が文部科学大臣新人賞を受賞した。贈呈式は、27日に赤坂プリンスホテルで行われた。

日本芸術院賞受賞者決定

2001年03月

日本芸術院(犬丸直院長)は、3月22日、芸術の各分野で顕著な功績のあった人に贈る平成12年度の日本芸術院賞受賞者を決定した。恩賜賞・日本芸術院賞の第1部(美術)受賞者には、書家津金孝邦(71)(日展出品作「森鴎外の詩」に対して)、日本芸術院賞には日本画の福王寺一彦(45)(院展出品作「月の耀く夜に 三」に対して)、洋画の絹谷幸二(58)(独立展出品「蒼穹夢譚」に対して)、工芸の川尻一寛(70)(日展出品作「豊穣」に対して)が選ばれた。授賞式は、6月4日に東京・上野の日本芸術院会館にて行われた。

登録文化財の答申

2001年03月

文化審議会は、3月16日、近代建築物の保護を目的にした登録文化財制度の対象として、北海道根室市の明治公園第一、第二、第三サイロや京都市の祇園甲部歌舞練場本館など56ヶ所、159件を町村信孝文部科学大臣に答申した。

文化庁予算決まる

2001年02月

平成13年度の文化庁予算は、前年度比12.4%増の909億4,900万円とすることが決まった。大幅増の内訳は、「地域芸術文化活性化事業」、「ふるさと文化再興事業」、「公立文化会館活性化事業」等の地域文化の振興等の新規事業がはじまり、さらに新国立美術展示施設(仮称)と九州国立博物館(仮称)の建設費が含まれたことによる。

第7回中村彝賞受賞者決定

2001年02月

60歳以上で優れた創作活動をする作家に贈られる同賞に、洋画家の須田寿(94)が選ばれ、その授賞式が、2月2日に東京、新宿中村屋でとり行われた。

第8回VOCA賞受賞者決定

2001年02月

具象、抽象の区別なく、絵画・平面系の若手作家を対象としたVOCA2001展(同展実行委員会、財団法人日本美術協会、上野の森美術館主催)の最高賞であるVOCA賞は、押江千衣子(32)に決定した。

第13回和辻哲郎文化賞決定

2001年02月

兵庫県姫路市が主催する同賞の受賞者が決定した。美術関係では、「一般部門」で稲賀繁美(44)の『絵画の東方』(名古屋大学出版会)に決定した。同書は、江戸時代の日本美術と西欧のジャポニズムの動向を双方向の影響関係から論じ、「狭義の美術論集にとどまらない魅力」が評価された。授賞式は、3月1日に姫路市民会館にて行われた。

第42回毎日芸術賞受賞者決定

2001年02月

優れた芸術活動をした個人、団体に贈られる同賞の今年度の受賞者が決定した。美術関係では、美術家の山口勝弘(72)(「闇2000光-山口勝弘展」、富山県下山芸術の森発電所美術館に対して)、写真家の畠山直哉(42)(写真集『Underground』に対して)の2名が選ばれた。

第71回朝日賞決定

2001年01月

学術と芸術の分野で傑出した業績をあげた個人や団体に贈られる朝日賞が、朝日新聞文化財団と朝日新聞社の選考委員会が審議し、決定した。美術の分野では、「世界の戦後美術に多大な影響を与えた前衛的創作活動」を評価され、草間弥生(71)に贈られた。贈呈式は、1月30日に帝国ホテルで行われた。

奈良そごう美術館閉館

2000年12月

経営破綻したそごう百貨店の再建計画が、10月25日に発表され、奈良そごう店が閉店することになった。これにともない、同百貨店に設けられていた同美術館(財団法人奈良そごう美術館運営、平成元年10月開館)は、最後の企画展「近代日本画、洋画展」(12月24日まで)終了をもって閉館した。 

日本芸術院新会員内定

2000年12月

日本芸術院(犬丸直院長)は、平成12年度の会員補充選考をおこない、新会員に7名を内定し、12月1日に発表、15日付けで発令した。第一部(美術)では、日本画の岩沢重夫(73)、洋画の庄司栄吉(83)が会員となった。

世界遺産登録

2000年11月

オーストラリアのケアンズで開かれていたユネスコの世界遺産委員会で、11月30日、沖縄県の首里城跡など「琉球王国のグスク及び関連遺産群」が世界遺産(文化遺産)に登録されることが決定した。国内の世界文化遺産としては、前年の日光の社寺につづいて9件目となった。

パリ日本館藤田作品修復終了

2000年11月

パリに日本人留学生用施設として、1929年に建てられた日本館に寄贈され、展示されていた藤田嗣治の作品「馬の図」、「欧人日本へ渡来の図」の二作品の傷みがはげしく、国際交流基金と日本の経済界の支援をうけて、7月からはじめられた修復作業が終了し、11月24日に関係者に公開された。

「写された国宝―日本における文化財写真の系譜」展開催

2000年11月

写真技術の招来から、それぞれの時代で、どのように写真家が、文化財をとらえ、表現してきたかを検証する展覧会が、11月21日から東京都写真美術館で開催された。同展では、文化財を記録した横山松三郎の写真から、芸術表現にまで高めた現代の土門拳石元泰博、杉本博までの写真約190点で構成され、写真と文化財の関係を系譜としてとらえなおそうとした企画であった。(会期、平成13年1月28日まで。以後神奈川県立金沢文庫等に巡回。)

第12回倫雅美術奨励賞受賞者決定

2000年11月

新鋭の美術評論家や美術史家を顕彰する倫雅美術奨励賞(同基金主催)の第12回目の受賞者が、11月7日に発表された。「美術評論部門」では、山野英嗣(京都国立近代美術館)の「日本の前衛」展の企画とカタログ中の論文に対して、「美術史部門」では、「ラファエル・コラン」展の企画及びカタログ中の論文を執筆したつぎの三名に贈られることが決定した。三浦篤(東京大学)、三谷理華(福岡市美術館)、山本香瑞子(同前)。

馬頭町広重美術館開館

2000年11月

歌川広重を中心とする青木藤作氏のコレクションの寄贈をうけ、栃木県那須郡馬頭町に同美術館が、11月3日に開館した。開館記念展として、「広重肉筆画名作展―青木コレクションを中心に」が開催された。美人画、名所絵、肖像画、画帖・下絵帖等の肉筆画を中心に約180点が展示された。(会期、12月3日まで。)

「国宝 源氏物語絵巻」展開催

2000年11月

現存する「源氏物語絵巻」54帖をすべて集めた展覧会が、11月3日から五島美術館で開催された。同美術館開館40周年を記念する特別展として企画されたもので、平安時代、12世紀に描かれたとされる「源氏物語絵巻」(国宝)を展示し、王朝文化の粋を鑑賞できる機会となった。また今日までの絵巻研究の成果として、丹念に編集された図録が発行された。(会期、11月26日まで。)

秋の褒章受章者

2000年11月

政府は、11月3日に秋の褒章受章者を発令した。美術関係では、紫綬褒章に照明デザイナーの石井幹子(62)、版画家の黒崎彰(63)、竹工芸作家の田中耕司(60)が選ばれた。

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