太田記念美術館開館
1980年01月東邦生命元会長太田清蔵が蒐集した、約1万2千点の浮世絵を収めた浮世絵専門の太田記念美術館(渋谷区神宮前1―10―10)が、13日原宿に開館した。
東邦生命元会長太田清蔵が蒐集した、約1万2千点の浮世絵を収めた浮世絵専門の太田記念美術館(渋谷区神宮前1―10―10)が、13日原宿に開館した。
1979年度朝日賞が1日発表され、美術関係では小松茂美(「平家納経の研究」の完成を含む古筆研究大系化の業績に対して)が受賞した。
1979年度毎日芸術賞受賞者が1日発表され、美術部門賞を多田美波「極」(第1回ヘンリー・ムア大賞展)「Chiaroscuro」(第8回現代日本彫刻展)が受賞した。
サントリー文化財団主催による同賞芸術・文学部門に神奈川県立美術館学芸員酒井忠康「開化の浮世絵師清親」(せりか書房)、武蔵野美大助教授長谷川尭「建築有情」が4日決まった。
日本芸術院は20日、54年度の会員補充選挙を行い、新会員を決定した。第一部(美術)には日本画家三輪晁勢、洋画家高光一也の2名が選ばれた。
同賞は洋画家荻太郎「掠奪」(42回新制作協会展出品)と決定した。
かねて建設中の福岡市美術館(福岡市大濠公園)が完成、開館記念展として「アジア美術展第1部・近代アジアの美術―インド・中国・日本」(3―12月2)を開催した。同館は地上2階延べ1万4千5百余平方メートルの公立では都美術館を除き最大規模の美術館となる。
かねて建設中の国立西洋美術館新館(前川国男建設事務所)が10月完成した。同館は地上2階地下2階で展示面積1,474㎡、版画専用の展示室や自然採光を取り入れたところに特色がある。新館開館記念展としてフォグ美術館所蔵による「ヨーロッパ巨匠素描展」(3―12月6)を開催、また、一部改装のため約1年間閉鎖していた本館も同時に開館し、松方コレクションを公開した。
東独ドレスデン国立美術館の秘蔵品が30日から11月18日まで日本経済新聞社主催により三越を皮切りに開催され、大阪、広島、福岡を巡回した。
古代オリエントの美術品約3000点を集めた出光美術館の中近東文化センターが23日、三鷹市大沢に開館した。同館は関係図書、資料を多数収蔵し、オリエント総合研究施設として専門家に利用されることになる。
昭和54年度の文化勲章受章者と文化功労者が19日の閣議で決まり発表された。文化勲章には、前日本芸術院長の高橋誠一郎ら5名、文化功労者には美術部門から、洋画家小磯良平、日本画家高山辰雄、建築家丹下健三の3名が選ばれた。
9日から11月25日まで東京国立博物館において、室町、桃山、江戸、明治初期にわたる国宝13件、重要文化財42件を含む約200点が展示された。
京都国立博物館創設90周年を記念して、9日から11月4日まで、東洋各地から収集したギメ博物館の蔵品72点を展示した。
新装成った同館は、7日から11月18日まで、開館特別展に大規模な狩野芳崖展を開催し、内外の作品百余点を陳列した。
ルーマニア国内五つの美術館から選択した表記の展覧会が2日青森県立郷土館で開幕した。同展は東京大丸デパートほか全国4都市で開催された。
「彫刻のなかのポエジー」をテーマに開催された表記彫刻展の受賞者がつぎの通り決まった。大賞―田中薫「正五角形のピラミッド」、宇部興産株式会社賞―清水九兵衛「WIG―A」、毎日新聞社賞―田中米吉「ドッキング(表面)No.51」、東京国立近代美術館賞―多田美波「chiaroscuro」ほか。
美術工芸の振興を目的とした表記財団が設立された。内外美術工芸留学生への生活費助成、地方における美術振興のため、講師派遣の際の旅費助成、金銭面の援助などが中心で、総額1億があてられる。
明治美術に深い関連をもつアーネスト・フェノロサの研究者が中心となり「フェノロサ学会」設立のための発起人会が23日大津市立市民文化会館で開催された。
1日から30日まで東京都美術館で開催、明治・大正・昭和にわたって日本画、洋画、彫刻・立体、版画の4部門から、200余作家230余点が出品された。引き続き京都市美術館、愛知県美術館、福岡県文化会館を巡回した。
箱根彫刻の森美術館が開館十周年記念として設定したヘンリー・ムーア大賞(高村光太郎大賞と隔年開催)の第1回に多田美波の「極」が選ばれた。また、特別優秀賞を田中薫、田辺光彰、寺内曜子の3名が受賞した。