サンパウロビエンナーレ展出品作家決定

1963年02月

本年9月からサンパウロ近代美術館で開催の第7回ビエンナーレ展に我国から参加出品する作家が次の如く決定、4日発表された。 油絵 山口長男村井正誠富岡惣一郎、森省一郎、今井俊満(在パリ) 版画 加納光於、池田満寿夫、磯部行久 彫刻 井上武吉 なお同地での審査に参加、その他交渉に当る代表は岡本謙次郎ときまつた。

文部省の買上作品決定

1963年02月

文部省は37年度に購入する優秀美術作品12点を決定、22日発表した。美術振興をはかるため、年間の公募展、団体展などの発表作品のうちから優秀作品を選んで買上げるもので今回は第4回目に当る。選考委員は冨永惣一他7名 買上作品 (日本画) 「鴛」(日展出品) 麻田弁次 「磐梯」(日展出品) 奥田元宋 「瀞」(院展出品) 中島多茂都 「樹濤」(新制作展出品) 平川敏夫 (洋画) 「褐色の像」(現代展出品) 大沢昌助 「花模様の椅子」(国画会出品) 久保守 「作品1」(個展出品) 高間惣七 「漁夫達」(光風会展出品) 高光一也 「画室の女」(日展出品) 中村琢二 「橋」(二科展出品) 服部正一郎 (版画) 「チュウリップと三蝶」(春陽会展出品) 長谷川潔 (彫刻) 「鳥を抱く女」(新制作展出品) 本郷新

飛鳥板蓋宮遺跡の発掘

1963年02月

皇極天皇の飛鳥板蓋宮跡と推定されている奈良県高市郡明日香村の飛鳥川東岸一帯を発掘調査していた橿原考古学研究所の網干善教は、同宮の大極殿の回廊跡らしい遺構を発見したと3日発表した。

コローの油絵盗難

1963年01月

倉敷の大原美術館で、25日、本館二階展示室のコローの油絵「ナポリ風景」(6号)(旧三井コレクション)が額縁を残し絵だけ持去られた。

埼玉県地蔵塚古墳の壁画発見

1963年01月

埼玉県行田市の教育委員会は、同市若小玉の山林中にある地蔵塚円墳を修理中、18日、石室の側壁に水鳥、馬、鹿、武人などを画いた壁画を発見した。これは、凝灰岩の壁面に鉄器で掘つたものである。

須田国太郎遺作展

1963年01月

京都市、並びに国立近代美術館、須田国太郎遺作展委員会主催により1月19日から2月12日迄京都市美術館、つづいて2月19日から3月21日迄東京国立近代美術館で開催された。初期から晩年迄の代表作140余展を展観、須田の初めての大規模な回顧展であつた。

岡山県立美術館開館記念「岸田劉生名作展」

1963年01月

岡山県総合文化センターが落成して県立美術館が誕生、「岸田劉生名作展」を以て開館した。なお岸田劉生展を第1回として、今後毎年、東西古今の第一級美術品を集め「100万人の展覧会」を開催すると発表している。劉生展は、2日から20日迄、松方、森村両家所蔵の作品を主として約50点が陳列された。

菱田春草名作展開催

1963年01月

春草の生誕90年記念として、「落葉図?風」「黒き猫」をはじめ初期から晩年迄の作品約60点、画稿を交えた春草の全画業を示す回顧展で、11日から16日迄毎日新聞社主催で渋谷東横百貨店で開かれた。

朝日賞決定

1963年01月

昭和4年創設以来、文化、社会奉仕、体育の分野で各年度のすぐれた業績に対し贈られている朝日賞の37年度受賞者が決定、美術関係では次の二名が受賞、16日授賞式が行なわれた。 梅原末治 考古学に対する深い学殖と、すぐれた労作に対し。 坂本繁二郎 「能面と謡本」にいたる一連のすぐれた画業に対し。

盗難の霊山寺毘沙門天発見さる

1963年01月

昨年12月12日、奈良市の霊山寺東光院弁天堂から木造毘沙門天立像(重要文化財)が盗まれたが、1月10日寺近くの田圃に捨てられているのを発見された。

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