東寺名宝展

1957年11月

東寺と朝日新聞社の共催により一日から一九日まで東寺名宝展を開催した。今秋行つた秘宝調査の成果と、従来国宝重文に指定されたものを併せ陳列し一般に公開したものである。

毎日出版文化賞

1957年11月

第一一回毎日出版文化賞は、一一点の入賞が決り発表されたが、三日同社で贈呈式が行われ著者に賞金五万円、出版社に賞牌が贈られた。美術関係では谷口吉郎著、佐藤辰三写「修学院離宮」(毎日新聞社)がある。

池上本門寺五重塔修理

1957年10月

池上本門寺の五重塔は東京都内で一番古い五重塔であるが、元禄一二年現在地に移してから右に傾いていた。木造部分の腐朽がひどくなつたため、国庫の補助をえて各層屋根瓦、匂欄、扉の取替などの修理を行うことになつた。

紫綬褒章受賞決る

1957年10月

政府は本年度紫綬褒章受章者二〇名を二九日の閣議で決定発表した。同章は学術、芸術の分野で功績のあつた者に贈られ、美術関係受章者は左の通りである。 大浦徳太郎(建造物修理)、関靖(文化財保存業務)、田中良(舞台美術)、長谷川源次郎(歌舞伎舞台装置)、藤村新治郎(仏師)

中世美術展

1957年10月

東京国立博物館では二三日から一一月二四日まで、鎌倉室町時代の総合展として、中世文化の粋三〇〇余点を集めた中世美術展を開催した。

東西文化交渉史の国際会議

1957年10月

日本ユネスコ国内委員会主催による東西文化交渉史の国際シンポジウムが、二八日東京神田の中央大学会館で開かれた。これは昨年一一月、印度のニューデリーで開かれたユネスコ第九回総会で、一〇カ年計画として東西両文化の相互影響を解明する事業として決議されたもので、その第一回の国際会議が開かれたわけである。会期は二八日から三一日まで同大学、一一月四、五両日京都大学を会場とし、二〇カ国一三〇人の学者がそれぞれ研究発表と討論を行つた。

イタリアから勲章授受

1957年10月

イタリア政府は最高裁長官、日伊協会々長田中耕太郎、文化財保護委員会委員矢代幸雄両名に対し、日伊文化の交流に貢献した功績により、メダリア・ドォーロ・ペール・イー・ベーネメリティ・ベラ・クルトウラ・イタリアーナを贈ると二二日在日イタリア大使館から発表した。同勲章は日本の文化勲章同様最高文化人に贈られるもので日本人の受章ははじめてである。

一水会日展不参加を声明

1957年10月

一水会では、日展の審査方法が不明朗であるとの理由で、同会より出ている日展審査員六名(芸術院会員として加わつている有島、石井、山下の三名を除く)のうち硲伊之助木下義謙高野三三男の三名は、審査員を辞退し、同時に一水会を運営する二三名の委員も之を支持して第一三回日展には出品しないとの声明を二二日行つた。 声明要旨-今年度日展第一三回展覧会一水会審査委員三名は、今回の日展鑑別の方針に対し異議があり、止むを得ず審査員を辞退する決心をした。一水会委員(二三名)は三審査委員の意見を支持し、今回の日展不出品を声明する。硲伊之助木下義謙高野三三男、一水会委員。

文化勲章並びに文化功労年金受領者決定及び授賞、顕彰式

1957年10月

昭和三二年度、第一六回文化勲章並びに第七回文化功労年金受領者一一名が、二二日の閣議で正式決定し、一一月三日文化の日に皇居に於いて授賞式が行われた。当日勲章と勲記が贈られ同九日には文部大臣室で顕彰式が行われ、顕彰状と年金証書(終身毎年五〇万円交付)が贈られた。美術関係授賞者次の通り 文化勲章受領者 西山翠嶂 文化功労年金受領者 中沢弘光 柳宗悦

平安時代美術展

1957年10月

京都国立博物館では開館六〇周年記念の特別展覧会として二〇日から一一月一五日まで、平安時代美術展を開催した。平安時代の代表作の殆どを網羅する豪華な陳列内容は近来稀な充実した展覧会であつた。

京都大学イラン学術調査隊

1957年10月

京都大学西南アジア研究会から派遣され、七月二二日山口県徳山から出光興産所属のタンカー日章丸で出発した京大イラン学術調査隊の一行は、約一カ月間イランの遺跡を調査し、二〇日同船で帰国した。一行は加藤一朗文学部講師を隊長に、同大学院学生二名と総勢三名によつて行われた。

フランスから勲章を授受

1957年10月

フランス政府は、日仏文化交流に努力した功労により勲章を贈ることになり、一七日フランス大使館で授与式を行つた。今回はとくに二九年に開催されたルーヴル展を通じ功労のあつた人々で、次の五名に贈られた。 「黒い星」三等勲章実践女子大教授坂崎坦、同国立博物館普及課長野間清六。学芸功労二等勲章国立博物館庶務部長深見吉之助、同学習院大教授富永惣一、同朝日新聞社前企画部次長足立和雄。

白描やまと絵展

1957年10月

東京国立文化財研究所では開所記念日の行事として一四日白描やまと絵展を開催した。従来の名品に新出の資料を加えて有意義な催しであつた。

日本絵巻物展

1957年10月

大阪読売新聞社では発刊五周年記念事業として、開館二〇周年の大阪市立美術館と共催により、一三日から一一月一〇日まで、御物国宝重文重美の絵巻物を網羅して、絵巻物の名作展を開催した。

通商産業省に産業意匠課を新設

1957年10月

通産省ではデザインの改善と奨励のため、通産局に産業意匠課を新設することに一四日の省議で内定した。これは優良意匠の試験研究、奨励、デザイナーの養成を行い、意匠盗用防止について各原局の統合調整を行わせるものである。

日本国際デザイン協会の設立

1957年10月

広範囲にわたるデザインの向上発展を目ざして日本国際デザイン協会が二日設立された。インダストリアル・デザイン、クラフト・デザイン、工芸、建築等各界のメンバーにより構成され、毎月講演会、座談会等を催す。

東京都文化財新指定

1957年10月

東京都教育委員会文化財専門委員会では、史跡、旧跡等都文化財を新指定し、二日発表した。美術関係では木製軍船ひな形がある。

サムフランシス来日

1957年09月

米国のアンフオルメル派画家サム・フランシスは、東京で個展を開くため二〇日来日した。展覧会は一五日から二〇日まで渋谷東横百貨店で開催された。

毎日産業デザイン賞

1957年09月

第三回毎日産業デザイン賞は、次の通り発表された。 工業デザイン部門-直野善一を中心とする松下電器インダストリアル・デザイナー・グループの作品(該当作品はNR1730型電気冷蔵庫、UB1150型6石トランジスター・ラジオ、MC12型クリーナー)=賞金一〇万円商業デザイン部門-亀倉雄策の一連の作品=賞金一〇万円

国立近代美術館運営協力会設立

1957年10月

国立近代美術館の運営及び事業の発展拡充に協力し、美術文化の向上と海外進出を盛にするため側面から援助する目的をもつて、国立近代美術館運営協力会が二日設立された。事務所は同館内に置き、主な役員は次の通りである。 顧問-藤山愛一郎、一万田尚登、石橋正二郎高橋誠一郎他、会長-足立正、副会長-司忠、吉田秀雄、理事-秋葉武定、古屋徳兵衛、五島昇他。