藤島武二展開催

1967年04月

藤島武二、生誕100年を記念する展観がブリヂストン美術館に於て、日本経済新聞社と共催で4月27日から5月28日まで開かれ、明治・大正・昭和にわたる足跡を示す約170点に及ぶ作品が出品された。

メソポタミア展開催

1967年04月

紀元前5千年の農耕文化に端を発するメソポタミアの高度な古代文明を伝えるメソポタミアの遺宝が、秘蔵するイラク国立博物館、及びイラク共和国政府の好意によって日本で初めて公開された。特に国外持出を禁じていた“メスカラムドゥクの金かぶと”“青銅のディオニソス像”等数十点の特別出品も含め、美術的にも考古学的にもきわめて価値の高い逸品が約300点展観された。東京国立博物館、イラク文化情報省、中日新聞社その他中日系新聞社の共催で22日から東京国立博物館で開催。

ポムペイ古代美術展

1967年04月

国立西洋美術館、読売新聞社共催で4月8日から東京、国立西洋美術館で開催。更に6月8日から大阪市立美術館、7月末からは福岡県文化会館で開かれた。イタリア政府、イタリア中亜極東研究所、ナポリ国立美術館の協力を得て、ブロンズ、テラコッタ、ガラスなどポムペイ美術の最も特徴的な遺品約200点を選んで送られてきたもので、古代ローマの美術と生活の歴史を偲ばせる興味深い展観であった。

芸術院賞受賞者決定

1967年04月

41年度恩賜賞と芸術院賞の受賞者の6名が選ばれたが美術関係は下記が6日決定した。 芸術院賞 上村松篁 「樹下幽禽」(第30回新制作展)に対し(日) 佐藤太清 「風騒」(第9回日展出品作)に対し(日) 島村三七雄 「巽橋」(第34回独立展)等の業績に対し(洋) 浅見隆三 「爽」(第9回日展出品作)に対し(陶芸) 金子鴎亭 「丘壑寄懐抱」(第9回日展出品作)に対し(書) 佐藤武夫 建築界につくした多年の業績に対し 受賞式は5月29日、日本芸術院会館で行なわれた。

レンブラント展開催

1967年04月

東京国立博物館では日本経済新聞社と共催で4月2日から5月16日まで「レンブラント名作展」を開いた。出品された作品は20代から晩年に及ぶ作品で「学者の肖像」、「フローラ」(エルミタージュ博物館蔵)、「ほほえむサスキア」(ドレスデン美術館蔵)等、油絵11点、エッチング素描155点。東京にひきつづき5月25日から京都国立博物館でも開催された。

竹久夢二展開催

1967年04月

大正初期、京都で初個展を開き青春期のひとときを過した夢二にとってはゆかりの深い京都、岡崎の市美術館で、200数十点の遺作、遺品を集めて2日から回顧展が行なわれた。

重要無形文化財保持者決定

1967年03月

文化財保護委員会第4分科会は28日、重要無形文化財保持者として5氏を決定したが、その中美術工芸関係では竹芸の生野祥雲斎、友禅の森口華弘の2氏が選ばれた。

文化財の新指定

1967年03月

3月27日から30日まで4日間にわたり開かれた文化財専門審議会の答申にもとづき、文化財保護委員会は3月31日、新たに国宝15件、重要文化財78件、史跡17件、名勝1件、天然記念物11件、重要民俗資料3件、重要無形文化財3件、計128件の指定を決定した。

ユトリロ展開催

1967年03月

ユトリロの初期から晩期に及ぶ回顧展で“白の時代”を中心に油絵、グワッシュ、水彩等149点の作品が集められた。我国では最初の大規模なユトリロ展であった。3月23日から5月7日まで開期を延長、毎日新聞社主催により東京セントラル美術館で開催。

学士院賞きまる

1967年03月

日本学士院は13日、42年度(第57回)の恩賜賞受賞者及び日本学士院賞を決定発表した。美術関係では「平安時代世俗画の研究」で東大文学部助教授秋山光和が受賞した。

岡山後楽園の復旧なる

1967年03月

元禄13年(1700)備前藩主池田綱政の創設した後楽園は、昭和20年の戦災によって庭内の諸建築もほとんど炎上してしまった。昭和32年度からその復旧事業が始まり、このほど完成をみ、3月11日に復旧記念式典を挙行した。

芸術選奨

1967年03月

41年度(第17回)の芸術選奨の受賞者が9日、文部省から次の通り発表された。 美術部門 池田満寿夫(版画) 赤地友哉(漆芸) 他演劇、映画、音楽、舞踊、文学、古典芸術、評論等の部門は略。(毎年各芸術部門で特にすぐれた業績をあげたり新生面を開拓した者に贈られる賞)

第4回国際青年美術家展

1967年03月

ビエンナーレ形式で開かれてきた国際青年美術家展(主催日本文化フォーラム)の今回第4回展は日本とアメリカの45歳以下の青年画家の競作となった。米国側76点、日本側は2,500点の応募作から93点を入選作として陳列、グランプリは前田斉に贈られた。3月4日-14日東京池袋西武百貨店で開催。

ユーゴスラヴィアイコン展

1967年03月

東京及び京都国立博物館、朝日新聞社主催、外務省、文部省、ユーゴスラヴィア大使館後援で、同国、とくにマケドニヤ地方に伝わる11世紀―17世紀にわたるすぐれたイコン40点が選ばれ3月3日―31日まで東京国立博物館で展示された。イコンがまとめて紹介されたのは初めてで、意義ある展観であった。(京都展4月8日―5月7日)

東京国立近代美術館の新築工事始まる

1967年03月

東京都千代田区代官町の一角、竹橋畔(旧皇居北の丸の一角)に敷地を決定した東京国立近代美術館の新築工事は、3月3日地鎮祭を行ない、基本設計にもとずき鹿島建設の手で工事に着工されることになった。

文化財保護委員会は31日41年度の国宝重要文化財の指定を発表

1967年02月

今回の新指定には国宝絵画1、彫刻4、工芸品2、書跡6、考古1、建造物1の15件、重文は絵画11、彫刻11、工芸品16、書跡9、考古10、建造物21、計78件。今回の指定は明治時代に重点がおかれ、はじめて明治の油絵や彫刻(高橋由一「鮭」、下村観山「弱法師」、青木繁「海の幸」、大観「生々流転」、荻原守衛「女」)、慶応義塾三田演説館などが重文に指定されている。

日本最古の八角塔跡発見

1967年02月

京都市の西南、長岡丘陵の東麓にある樫原廃寺の発掘が奈良国立文化財研究所の指導のもとに、2月24日から3月末にかけて行なわれた。今回の調査により、これが飛鳥時代末に創建され、長岡京の造営時に補修された八角塔をもった寺院跡であることが判明した。

中川一政展

1967年02月

1914年作「酒倉」から未発表の本年作品まで約70点を展示する画業50年回顧展が2月17日から22日まで銀座、松屋で開催された。

オリエント7千年展開催

1967年02月

東大のイラン・イラク調査団10年の発掘・調査成果を集め、調査報告を写真などの資料で展示したほか、日本に招来された古代文明の遺品約4,000点を展観した。主催は東大イラク・イラン遺跡調査団、東京新聞社、東京中日新聞社で2月17日から3月1日まで、日本橋白木屋で開催。

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