国際版画展で受賞
1968年08月7月から9月にかけてイタリヤのベーシャで開かれていた第2回国際版画展で、国画会々員天野邦弘、一陽会々員野間佳子の二人が受賞した。
7月から9月にかけてイタリヤのベーシャで開かれていた第2回国際版画展で、国画会々員天野邦弘、一陽会々員野間佳子の二人が受賞した。
本年歿したレオナルド・藤田嗣治の国際的な回顧展が朝日新聞社の主催で東京・セントラル美術館(7日―10月20日)、京都市美術館(10月24日~11月24日)で開かれた。藤田は近代日本ではじめて国際的な評価をえた作家であったが、1910年の初期の作品から晩年の作品まで122点を展示し、とくにランスのフジタの礼拝堂作品のカラー写真による紹介も行なわれた。
7月7日から8月25日まで、国立西洋美術館主催により、同館で開催された。パリのブールデル美術館所蔵のブロンズ、絵画、デッサンに国内のものを加えた計129点が展示された。
宮城県玉造郡岩出山町川北の横穴古墳群を同町教育委員会、宮城教育大、東北学院大などが調査中であったが29日までに1,000基以上の、日本では最大の古墳群であることが判明した。古墳は6・7世紀(奈良時代後期)のもので出土品の金鍍金した耳飾り、耳栓、刀をつる道具、須恵器などから見て土着の豪族の墓と推定されている。
20世紀の美術に大きな影響を与えたアフリカ黒人芸術が、アフリカ協会、朝日新聞社主催で5月31日から6月11日まで、コートジボアール共和国国立アビジャン博物館収蔵の彫刻を中心に200点余が新宿・小田急百貨店で紹介された。
6月15日文部省外局として文化庁が新しく発足し、その初代長官には今日出海が任命され、文相及び同長官の諮問機関として、文化財保護審議会が設置された。同日附で次の委員が発令された。石田茂作、稲田清助、田中一松、谷口吉郎、久松潜一。
(7月6日―8月4日・神奈川県立近代美術館)カタログ、文献、写真などによる近代日本美術の資料展が開かれた。
(5月3日―6月19日)東京渋谷・西武百貨店(6月22日―8月4日)京都国立近代美術館(京都国立近代美術館・読売新聞社共催)歿後50年を記念して開催され、ルーブル美術館所蔵を中心に油絵、彫刻など60点が陳列された。
1967年1月から安田靫彦、前田青邨、橋本明治らによって着手された法隆寺金堂壁画12面の再現模写が完成し、5月21日から6月30日まで東京国立博物館で展観され、そのあと、名古屋、京都、福岡などでも公開された。この展示には、法隆寺からとくに金堂四天王像の広目天はじめ、諸仏が特別陳列され、壁画は法隆寺で開眼法要を行ったのち、金堂の壁画に永久に取付けられた。
京都画壇の代表的日本画家の一人土田麦僊の回顧展については、京都国立近代美術館が同館開設以来の計画であった。以来調査を重ね漸く展観のはこびとなったものである。麦僊の代表作は、ごく少数の、所在不明の作品を除いては殆ど全部集められた、優れた回顧展であった。
シカゴ・トリビューン、ワシントン・ポスト共催の第32回“春の児童図書祭”で、童画家中谷千代子氏の「スガンさんのやぎ」(ドーデー原作、岸田衿子訳、偕成社。英語版ニューヨーク、ワールド・パブリッシング社出版)がオナーブックス賞になり、5月3日受賞式が行なわれた。
1日に天台座主導師のもとに修復落慶の記念法要が中尊寺で行なわれた。なお残務整理が続けて行なわれる。この修理事業は昭和37年10月に着手されたもので、この間、解体に先だって漆塗りの全部材のX線撮影を行ない、内陣部材は東京国立文化財研究所に移して漆芸や材料の精細な分析調査を行なって、種々の科学的防蝕保強材を用いて修復が行なわれた。
奈良国立博物館では27日より5月26日まで古瓦の特別展を開催した。鐙瓦と宇瓦が中心であるが?先瓦、鬼瓦、鴟尾、鬼面文の隅木瓦など約500点で、仏教の伝来とその発展期の貴重な遺品を系統的に整理陳列されたのはこれが最初といってもよい展覧会であった。
東京・京都国立博物館並びに日本経済新聞社の主催でエルミタージュ美術館、プーシキン美術館、ドレスデン国立美術館など7美術館の協力を得て油絵11点、デッサン15点、エッチング140点が出品され日本では初めての大展覧会であった。(東京4月2日―5月16日、京都5月25日―7月14日)
42年度(24回)恩賜賞と芸術院賞の受賞者が16日決定した。 恩賜賞 藤島亥治郎 古寺の再現設計に対する多年の功績に対し 芸術院賞 伊東万耀(日)「踊る」(第10回日展出品作)に対し 佐竹徳(洋)「オリーヴと海」〃 服部正一郎(洋)「水郷」(第52回二科展出品作)に対し 北村治禧(彫)「光る波」(第10回日展出品作)に対し 北出塔次郎(工)「胡砂旅」〃 安原喜明(工)「炻器花挿」〃 村上三島(書)「杜甫贈高式顔詩」〃
30年もの間栃木県那須郡烏山町の農家がもっていた3つの石片が東北大芹沢長介助教授の鑑定で3万年以前の旧石器時代の握り槌と鑑定され、今後の研究が期待される興味ある問題を提供した。
国立西洋美術館では、3月20日からボナール生誕百年を記念し、仏、英、米、スイスなどのコレクションから油絵120点、デッサン20点を集め我国では最も充実した展観を行なった。
ニューディリイ市国立芸術アカデミーで8日から開催中の第1回インド・トリエンナーレ国際美術展で、彫刻家の木村賢太郎がグラン・プリを受けた。同展には20数カ国が参加、日本からは画家、彫刻家8人が出品、菅井汲もグラン・プリの候補にのぼった。
昨年を通じて文学評論、映画、演劇などの分野で新しい境地を開いた者に贈られる芸術選奨42年度第18回の受賞者が、文部省の選考委員会で2日決定した。授賞式は4月12日。 美術関係受賞者 大臣賞 芦原義信 モントリオール万博の日本館の建築に対し 〃 土方定一 「ドイツルネッサンスの画家たち」の著述に対し 新人賞 高松次郎 「遠近法」の連作にみる独創的な成果に対し