厳島神社本殿祓殿(国宝)の屋根破損
1967年07月7月24日午前9時ごろ、厳島神社祓殿の檜皮葺の屋根が燃えているのを発見、すぐ消火されたが、消火作業の際、屋根の一部が破損された。
7月24日午前9時ごろ、厳島神社祓殿の檜皮葺の屋根が燃えているのを発見、すぐ消火されたが、消火作業の際、屋根の一部が破損された。
日本芸術院では23日の総会で院長選挙を行ない現院長、高橋誠一郎を再選した。
東京都台東区谷中の岡倉天心旧宅跡が区立岡倉天心記念公園として開放されることになり12月開園式が行なわれた。東隅に六角堂を模した天心史跡記念堂がつくられ、平櫛田中による、天心の上半身像(約1米)が納められる。
6月2日、衆院文教委員会で、芸術院会員の選考法、各部定員の不均衡、或は写真、華道その他へ門戸を拡げよなどの発言があり、更に7月には芸術議員連盟の有志代議士と芸術院会員有志(中曽根康弘、麻生良方、北村西望、川端康成、宮本三郎ら12人)が懇談会を開き、今後も討議を重ねることとなった。
画業40年を回顧し、1926年作から近作まで約80点を陳列、6月16日から銀座松屋で開いた。
国立近代美術館京都分館は1日から独立、京都国立近代美術館(館長今泉篤男)として発足した。
国立近代美術館京都分館が京都国立近代美術館として昇格、独立したのを記念しての展観で、伝統的日本画の再認識を促す企画展であった。
明治以降、小林清親から現代までの創作版画の歴史的展望を試みた展観で、国立近代美術館では初めての企画であった。石井柏亭、坂本繁二郎、万鉄五郎等洋画家の手になる版画も含め280余点が5月20日から6月18日まで展示された。
39年3月より東京国立文化財研究所保存科学部において修理が進められていた金色堂内陣部材の漆芸部門の修理が終了したのを記念し、東京国立博物館でこれら部材の特別展観が行なわれた。
文化財保護委員会美術工芸課が中心となって行なっていた四国八十八箇所文化財総合調査は、高知県を最後に4カ年にわたる作業を終了した。
毎日新聞社、日本国際美術振興会主催、5月10日から30日まで東京都美術館で開催。参加17カ国、280余作家480余点の出品で、特別陳列としてホアン・ミロとジャコメッティの版画50点を展示した。
昨秋逝去した河井寛次郎の遺作展が、日本民芸館、大原美術館、毎日新聞社の主催で2日から7日迄日本橋高島屋で開かれた。50余年の陶業を回顧する、代表作約200点の他、京都河井家の内部を会場に再現する他、彼の蒐集した民芸品も陳列され、河井芸術の全ぼうをよく伝えた。
藤島武二、生誕100年を記念する展観がブリヂストン美術館に於て、日本経済新聞社と共催で4月27日から5月28日まで開かれ、明治・大正・昭和にわたる足跡を示す約170点に及ぶ作品が出品された。
旧橋本関雪の自宅並びに庭園を開放、美術館として関雪の東西に亘る美術コレクションを中心に随時特別展を開くことになった。第1回は記念展としてギリシヤ陶芸展を29日から開催した。
国立西洋美術館、読売新聞社共催で4月8日から東京、国立西洋美術館で開催。更に6月8日から大阪市立美術館、7月末からは福岡県文化会館で開かれた。イタリア政府、イタリア中亜極東研究所、ナポリ国立美術館の協力を得て、ブロンズ、テラコッタ、ガラスなどポムペイ美術の最も特徴的な遺品約200点を選んで送られてきたもので、古代ローマの美術と生活の歴史を偲ばせる興味深い展観であった。
紀元前5千年の農耕文化に端を発するメソポタミアの高度な古代文明を伝えるメソポタミアの遺宝が、秘蔵するイラク国立博物館、及びイラク共和国政府の好意によって日本で初めて公開された。特に国外持出を禁じていた“メスカラムドゥクの金かぶと”“青銅のディオニソス像”等数十点の特別出品も含め、美術的にも考古学的にもきわめて価値の高い逸品が約300点展観された。東京国立博物館、イラク文化情報省、中日新聞社その他中日系新聞社の共催で22日から東京国立博物館で開催。
東京国立博物館では日本経済新聞社と共催で4月2日から5月16日まで「レンブラント名作展」を開いた。出品された作品は20代から晩年に及ぶ作品で「学者の肖像」、「フローラ」(エルミタージュ博物館蔵)、「ほほえむサスキア」(ドレスデン美術館蔵)等、油絵11点、エッチング素描155点。東京にひきつづき5月25日から京都国立博物館でも開催された。
41年度恩賜賞と芸術院賞の受賞者の6名が選ばれたが美術関係は下記が6日決定した。 芸術院賞 上村松篁 「樹下幽禽」(第30回新制作展)に対し(日) 佐藤太清 「風騒」(第9回日展出品作)に対し(日) 島村三七雄 「巽橋」(第34回独立展)等の業績に対し(洋) 浅見隆三 「爽」(第9回日展出品作)に対し(陶芸) 金子鴎亭 「丘壑寄懐抱」(第9回日展出品作)に対し(書) 佐藤武夫 建築界につくした多年の業績に対し 受賞式は5月29日、日本芸術院会館で行なわれた。
文化財保護委員会第4分科会は28日、重要無形文化財保持者として5氏を決定したが、その中美術工芸関係では竹芸の生野祥雲斎、友禅の森口華弘の2氏が選ばれた。
大正初期、京都で初個展を開き青春期のひとときを過した夢二にとってはゆかりの深い京都、岡崎の市美術館で、200数十点の遺作、遺品を集めて2日から回顧展が行なわれた。