慶大に現代芸術講座開設
1991年04月慶応義塾大学文学部に、今年度から総合大学としては初めて、現代芸術のマネージメントに関する講座が開設された。自治体や企業による芸術振興がさかんとなる中、アート・マネージメントに携わる人材育成を目的とするもので、「現代芸術(アート・マネージメント)」と「現代芸術制作論(アート・プロデュース)」の2講座からなる。
慶応義塾大学文学部に、今年度から総合大学としては初めて、現代芸術のマネージメントに関する講座が開設された。自治体や企業による芸術振興がさかんとなる中、アート・マネージメントに携わる人材育成を目的とするもので、「現代芸術(アート・マネージメント)」と「現代芸術制作論(アート・プロデュース)」の2講座からなる。
平成4年秋の開館に向け、資料の収集を進めている愛知芸術文化センターは、西洋美術に関する文献資料22398冊のタリカ・コレクションの購入を決定した。購入額は3億2000万円。同資料は、パリの美術商サミュエル、アランのタリカ父子の収集になり、研究書、カタログ、雑誌、売立目録など、現在すでに入手困難な文献資料を多数含んでおり、今後の活用が期待される。
日本では初めての浮世絵オークションが、15日ササビーズジャパンの主催により、東京・芝の東京プリンスホテルで開催された。スイスのウォルター・アムシュトゥッツの2000点以上の浮世絵コレクションから233点がオークションにかけられ、70%の落札、5億2000万円の売上げという型破りのものとなった。
桂離宮茶室の解体修理がこのほど終了。昭和51年から続けられてきた古書院、中書院、月波楼、松琴亭、笑意軒など桂離宮の大解体修理は、これですべて終了した。総工費は約13億2000万円、工匠の延人数は4万4000人となった。
20世紀初頭、4度にわたって西域を調査したドイツのトゥルファン探検隊の収集品158件による西域美術展が、2日から5月12日まで東京国立博物館で開催された。壁画、塑像、絵画、刺繍など、良好な保存状態の美術品による展観は、シルクロード美術を探る好機となった。同展はひき続き宮崎県立総合博物館、京都国立博物館で開催された。
文化財保護審議会(斎藤正会長)は、12日、美術工芸品47件、史跡・名勝・天然記念物9件を指定するよう、井上文相に答申した。 美術工芸品では、京都・清凉寺の木造阿弥陀三尊像が国宝に指定され、これで国宝は829件となった。また絹本著色伝足利義政像(東京国立博物館)など46点(うち2件が追加指定)が重文に指定された。 また史跡・名勝・天然記念物では、佐賀県の吉野ケ里遺跡が特別史跡、福井市の一乗谷朝倉氏館跡庭園が特別名勝に指定され、また史跡に5件、名勝、天然記念物に各1件が指定された。
東京国立文化財研究所が進めている北米の日本美術品調査は、昨年から今年にかけてニューヨークのメトロポリタン美術館の調査を行ない、報告書として『海外所在日本美術品調査報告1 ニューヨーク・メトロポリタン美術館 絵画・彫刻』を刊行した。次いで今年度は、ニューヨークのバーク・コレクションの調査を行なった。
1977年に京都美術短期大学を開校した学校法人瓜生山学園は、今年度から4年制の美術単科大学として、京都造形芸術大学を開校した。学科は芸術学科(芸術学講座、保存科学講座)、美術科(日本画、洋画、彫刻)、デザイン科(情報、デザイン)の3科が設けられ、造形芸術に関する教育と研究が行なわれる。初代学長には、河北倫明が就任した。
京都の日本画家故堂本印象の生誕100年を記念し、堂本印象美術館の寄付金を基金として、1日「堂本印象記念振興財団」が発足した。2億円を基本財産として年間7~800万円を運用し、事業内容としては主に京都国立近代美術館の事業を支援する予定。
美術館建設研究委員会の発足から8年をかけて準備が進められてきた平塚市美術館(平塚市西八幡1-3-3)が、26日開館した。鳥海青児、原精一らのコレクションや、ジャンルを問わない近現代の作品を収蔵し、延床面積は7千㎡をこす。 また22日には、芦屋市の市政50周年記念事業の一環として、芦屋市立美術博物館(兵庫県芦屋市伊勢町12-25)が開館した。芦屋ゆかりの小出楢重らの作品を収蔵する。
日本芸術院は25日、平成2年度の日本芸術院賞受賞者12名を内定した。 第1部美術では、恩賜賞に日本画家稗田一穂(第17回創画展出品作「月影の道」に対して)、日本芸術院賞に洋画家国領経郎(第22回日展「呼」)、彫塑の長江録弥(同日展「砂丘」)、陶芸家青木竜山(同日展「胡沙の舞」)、建築の中村昌生(平成元年名古屋市白鳥公園に完成した「清羽亭」)が、それぞれ選ばれた。授賞式は、6月3日東京上野の日本芸術院会館で行われた。
文化財保護審議会(斎藤正会長)は、22日、重要無形文化財(人間国宝)として3人を新たに認定するよう、井上文相に答申した。美術関係からは、工芸技術の部で彫金の増田三男が選ばれた。これで人間国宝認定者は192名(68名現存)となった。
昨年春に設立された五島記念文化賞の第2回受賞者が決定し、同新人賞に日本画家柳沢正人、陶芸家滝口和男が選ばれた。
カンボジアのアンコール遺跡の保存を考える国際シンポジウム「危機に立つアンコール遺跡を救う」(朝日新聞社主催)が、2日間にわたって東京築地の朝日ホールで開催された。同会議は、アンコール遺跡の保存と修復に向け、カンボジア人の自助努力と日本を含む国際協力の拡大をよびかける「東京宣言」を、2日採択し、終了した。
隔年で実施されている山種美術館賞の第11回受賞者が決定、大賞に坂本幸重「鮭」、優秀賞に牛尾武「晨響(銀河と流星の滝)」、小笠原元「本島の春」が、それぞれ選ばれた。同賞展は、4月6日から5月12日まで山種美術館で開催された。
1月16日に勃発した湾岸戦争の影響により、世田谷区立世田谷美術館が4月からの開催予定で準備を進めていた「フィレンツェ・ルネッサンス-芸術と修復」展は、イタリア文化財省が、安全上の理由から美術作品の国外貸出しを許可しない方針を決めたため、15日、いったん中止となった。しかし3月の早期戦争終結によって、貸出停止措置が解除されたため、7月の京都展を皮切りに、9月14日から11月4日まで世田谷美術館で開催された。 また海外でも、ロンドンのビクトリア&アルバート美術館で、3月から開催を予定していた「The Art of Death(死の芸術)」展は、中止となった。
第41回の芸術選奨文部大臣賞15名、同新人賞12名が、22日文化庁から発表された。 美術関係からは、文部大臣賞に金工家平松保城(国際展などでの装身具の諸作品)と洋画家松樹路人(「松樹路人展」などの諸作品)、文部大臣新人賞にグラフィックデザイナー松永真(「グラフィックデザインの今日」展などの諸作品)が、それぞれ選ばれた。授賞式は、3月19日東京上野の日本芸術院会館で行われた。
美術館へのハイビジョンの導入が進められているが、これまでそれに取り組んできた通産省に加え、自治省や文部省も、全国自治体の公立美術館へのハイビジョン導入に取り組む方針を決めた。今春から数年間にわたり、毎年10館ずつ、70インチのハイビジョンの機器購入に資金援助する。
9日、東京・紀尾井町のニューオータニ・ガーデンコート内に、ニューオータニ美術館(東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニ・ガーデンコート6階)が開館した。コレクションは、大谷栄一蒐集のエコール・ド・パリの作品を中心に、先代社長大谷米太郎蒐集の日本画などからなる。
東京・表参道のスパイラルホールで、8日から10日までの3日間、国際展の問題とこれからの美術館のあり方を討議する国際シンポジウム「美術の未来」が開催された。海外から7名、国内から14名のパネラーが参加し、初日は“国際展の実情と将来”、2日目は“変貌するミュージアム”、3日目は“情報化時代のミュージアム”について討議が行われ、国際化に向かう日本美術界の未来が論議された。